横浜の行政書士が教える!旅行業の利益を増やす構造改革【第1話】 

横浜の行政書士が教える!旅行業の利益を増やす構造改革【第1話】 

こんにちは!
旅行業で37年、業界を知り尽くした旅行会社出身の「横浜の行政書士」が語るシリーズ第3弾。
今回からは、
開業後、軌道に乗り始めた会社が次に直面する“経営の壁”について解説していきます。
これまでのシリーズでは「開業準備」や「開業後の落とし穴」に焦点を当ててきましたが、
ここからは一歩進んで——
👉 “どうすれば伸びる会社になるのか”
という視点でお話ししていきます。

第1話のテーマは、旅行業に限らず多くの経営者が
必ず一度はぶつかる問題です。
それは
👉 「売上は伸びているのに、なぜか儲からない」

・問い合わせは増えている
・受注も増えている
・現場は常に忙しい
それなのに——
👉 手元にお金が残らない

この状態、実は多くの大手を含む旅行会社で起きています。
そしてこのまま進むと、
👉 “黒字倒産予備軍”になるリスク
すらあります。
今回はその原因を分解し、
“儲かる会社に変わるための視点”を解説していきます。

【図解①】なぜ「忙しいのに儲からない」が起きるのか?

売上増加
 ↓
案件数増加
 ↓
業務量増加
 ↓
人件費・外注費増加
 ↓
利益が残らない

👉 ポイント
旅行業においては、
売上の増加=利益の増加ではありません。
むしろ、構造によっては

👉 売上が増えるほど利益を減らすことすらあります。

利益を圧迫する3つの原因

ここからは、実務でよくある原因を具体的に見ていきましょう。

■ 原因①:低粗利の商品ばかり売っている
・価格競争に巻き込まれている
・利益より「受注」を優先している
・原価計算が曖昧(またはできていない)
👉 特に多いケース
「とりあえず受注して回す」(利益率を考えない受注)
「他社に負けない価格にする」(価格競争・安売り)

👉 結果
“売れば売るほど忙しくなるが、儲からない”構造に陥る

■ 原因②:手間のかかる案件が多すぎる
・オーダーメイド対応が多い(価格に転嫁できていない)
・変更・問い合わせ対応が頻発
・1件あたりの工程数(工数)が把握できていない

👉 見落としがちな重要ポイント
“時間”は最も大きなコストです。

👉 よくある誤解
「人件費は固定だから関係ない」
→ 実際は、時間を奪う案件が増えるほど
 他の利益機会を失っています。

■ 原因③:外注・仕入れコストが膨らんでいる
・ランドオペレーター任せ
・事務の完全外注化による固定費増加
・広告費のかけすぎ
・バス・ホテル手配の価格管理が甘い(相手の言い値での仕入れ)

👉 結果
利益が“仕入れ(機関)側”に流れている状態

👉 特に注意
「忙しいから外注」は合理的ですが、
管理しなければ“利益の流出”になります。

【図解②】儲からない会社の構造

低粗利

高工程数

コスト増

利益が出ない

👉 この3つが重なると
どれだけ売上を伸ばしても、
利益はほとんど残りません。

儲かる会社との違いは何か?
では逆に、
伸び続けている会社は何が違うのでしょうか?

【図解③】儲かる会社の構造

適正粗利

効率的な業務

コスト管理

利益が残る

👉 非常にシンプルですが、これが本質です。

👉 重要な違い
・「売上を追う会社」VS「利益構造を作る会社」
この差が、数年後に大きな差となって現れます。

分岐点は「売上重視」からの脱却
多くの会社が最初に陥る考え方👇
👉 「売上=正義」
もちろん売上は重要です。
売り上げが上がらないと商売にはなりません。
しかし、ある段階からは——
👉 「どの売上を取るか」が最も重要になります。

👉 例えば
・利益の出ない案件を大量に続けるか
・利益の出る案件に集中するか
集中と選択
この判断で、会社の未来が分かれます。

実務で意識すべき3つの視点

■ ① 粗利で考える
・売上ではなく「利益」で判断する
・案件ごとの収益性を把握する
👉 “どれだけ売ったか”ではなく
👉 “どれだけ残ったか”が重要

■ ② 工程数(工数)を意識する
・案件ごとの時間を可視化する
・手間のかかる仕事を把握する
👉 判断基準
「時間あたり利益」で考える

■ ③ 取る仕事・取らない仕事を決める
・すべて受ける=正解ではない
・戦略的に“断る”ことも必要
👉 結論
利益の出る案件に集中する会社が伸びる

👉 この3つを意識するだけでも、
経営の質は大きく変わります。

行政書士からのワンポイント
旅行業は単に「売上を作る力」だけでなく、
👉 「利益を残す設計力」
が問われるビジネスです。

そしてもう一つ重要な視点があります。

👉 旅行業における「売上」の考え方
一般企業では
売上=販売価格
ですが、旅行業では
👉 売上 − 売上原価 = 売上総利益(粗利)
👉 実務上は、この“売上総利益(粗利)”が実質的な売上と考えられます。

つまり——
👉 売上総利益(粗利)を意識しない経営は、非常に危険です。

忙しいのに儲からない会社と、
同じ売上でも利益が出る会社の違いはここにあります。

最後に一言

「売上を伸ばす前に、“利益の残る構造”を作ること」
これが、軌道に乗った会社が
次のステージに進むための最重要テーマです。

次回予告

次回は第2話——
👉 「旅行業を安定成長させる商品作り」
・利益が出る商品設計とは?
・リピートにつながるツアーの作り方
・値付けの考え方
“売上”から一歩進んで、
👉 “稼げる商品”の作り方を解説します。

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この記事を書いた人 Wrote this article

田中穂積

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