宿泊業の価格競争地獄!安売りが宿を壊す本当の理由|第10話

宿泊業の価格競争地獄!安売りが宿を壊す本当の理由|第10話

こんにちは。
旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区)の行政書士のブログです。
無事に民泊・簡易宿所の開業にこぎつけた後、待っているのは“運営の現実”です。
法律・運営・地域トラブルの落とし穴を、実務視点で解説するシリーズです。ぜひ最後までお付き合いください。

前回は、
宿泊業に消防署の抜き打ち査察?消えたバッテリーの恐怖|第9話について解説しました。
そして今回は、
価格競争
です。
宿泊業を始めると、
多くの方が一度はこう考えます。
「少し安くすれば予約が入るのではないか」
確かに間違いではありません。
実際、
価格を下げれば予約は入りやすくなります。
しかし問題は、
「その先」
です。

旅行業界で37年間見てきた経験から言うと、
価格競争に巻き込まれた事業は、
ほとんどの場合、
「疲弊」
します。
宿泊業も例外ではありません。

安売りは最も簡単な集客方法

宿泊予約サイトを見れば、
競合施設の料金がすぐ分かります。
すると、
ついこう考えてしまいます。
「隣が12,000円なら11,000円にしよう」
「今月だけ安くしよう」
「まずはレビューを集めよう」
これは非常に自然な発想です。
しかし、
価格を下げることは、
👉「利益を削ること」
でもあります。

安売りで最初に削られるのは清掃費

前回お話した、
「清掃品質」
です。
利益が減ると、
まず圧迫されるのが清掃コストです。
例えば、
•清掃時間短縮
•チェック工程削減
•備品品質低下
などです。
すると、
レビューが下がります。
そして、
さらに値下げが必要になります。

OTAが価格競争を加速させる

今の宿泊業は、
AirbnbやBooking.comなど、
OTA中心で集客する施設が増えています。
すると、
利用者は簡単に比較できます。
結果、
「価格だけの勝負」
になりやすい。
しかし、
大手ホテルと違い、
小規模宿泊施設には限界があります。
価格競争では、
資本力のある施設が有利なのです。

安い宿には安い客が集まる

少し刺激的な表現ですが、
現場ではよく言われる話です。
もちろん全員ではありません。
しかし、
極端な価格競争をすると、
価格だけで宿を選ぶ利用者比率が高まります。
すると、
•クレーム増加
•無理な要求
•レビュー低下
が起きやすくなります。
旅行業界でも同じでした。
価格だけを武器にした商品は、
最終的に苦しくなるケースが多いのです。

「稼働率100%」は危険な数字

宿泊業では、
稼働率ばかり見てしまうことがあります。
しかし、
重要なのは、
「利益率」
です。
例えば、
8割稼働でも利益が残る宿と、
100%稼働でも利益が残らない宿。
どちらが健全でしょうか。
答えは明らかです。

横浜は価格競争だけで戦う地域ではない

横浜には、
•みなとみらい
•中華街
•関内
•新横浜
など多様な需要があります。

つまり、
価格以外にも、
選ばれる理由を作れる地域です。
例えば、
•地域体験
•清潔感
•デザイン
•安心感
です。

長く続く宿は「価値競争」をしている

旅行業時代、
長く生き残る会社には共通点がありました。
それは、
「安さを売っていない」
ことです。
代わりに、
•信頼
•品質
•体験
•安心
を売っています。
宿泊業も同じです。

行政書士として感じる価格競争の怖さ

価格競争は、
単なる経営問題ではありません。
利益が減ると、
•清掃
•消防点検
•設備更新
•法令対応
まで後回しになります。
つまり、
👉「コンプライアンス低下」
につながることもあるのです。

本当に怖いのは「安売り癖」

一度安売りに慣れると、
問題が起きるたびに、
また値下げします。
レビューが落ちた。
値下げ。
予約が減った。
値下げ。
競合が増えた。
値下げ。
この繰り返しです。
しかし、
👉宿の価値は価格だけではありません。

地域と共に続く宿は安売りしない

私は旅行業界で、
長く続く観光事業を見てきました。
共通しているのは、
👉「安売りしない勇気」
を持っていることです。
価値を磨き、
地域との関係を育て、
リピーターを増やす。
その積み重ねが、
宿を資産に変えていきます。

Q&A|宿泊業の価格競争リスク

Q1. 開業直後は安くしても大丈夫ですか?

戦略的な期間限定であれば有効な場合もあります。ただし常態化すると、適正価格へ戻しにくくなります。

Q2. 稼働率と利益率はどちらが重要ですか?

最終的には利益率です。満室でも利益が残らなければ事業として継続できません。

Q3. 小規模宿は何で差別化すればいいですか?

清潔感、地域性、安心感、オーナーの個性などです。大手と同じ土俵で価格競争をしないことが重要です。

次回予告

次回は、
宿泊業のインバウンド依存は危険?観光需要消失で生き残る宿とは|第11話
をお届けします。
コロナ禍では、
多くの宿が突然予約ゼロを経験しました。
そして今、
インバウンド回復によって再び外国人需要が増えています。
しかし、
「インバウンド頼み経営」
は本当に安全なのでしょうか。
次回は、
•コロナ
•円高
•国際情勢
•航空便減少
などを踏まえながら、
「需要が消えても生き残る宿」
について、旅行業37年+行政書士の視点から掘り下げていきます。

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行政書士田中穂積事務所
― 横浜の行政書士のアトリエ ― では、

•「宿泊料金の設定に悩んでいる」
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といったお悩みに対し、
ここ横浜(泉区)より、

👉 旅行業37年の現場経験と、
行政書士としての法務視点を踏まえてサポートしています。

行政書士の仕事が宿泊業で大事なのは、
単なる許認可をとる事ではなく、

👉 “地域に人を呼び、地域を活性化する観光事業”を作ることです。

だからこそ、

開業前の戦略設計から、
開業後の運営・コンプライアンスまで、
実務ベースで伴走しています。

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行政書士田中穂積事務所のHP

簡易宿所・民泊開業後の落とし穴|第9話

簡易宿所・民泊開業後の落とし穴|第11話

この記事を書いた人 Wrote this article

田中穂積

田中穂積