横浜の宿泊業はOTA依存が危険?OTAで埋まる宿、長く続く宿|第2話

こんにちは。
旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区)の行政書士のブログです。
無事に民泊・簡易宿所の開業にこぎつけた後、待っているのは“運営の現実”です。
法律・運営・地域トラブルの落とし穴を、実務視点で解説するシリーズです。ぜひ最後までお付き合いください。
前回は、
横浜の民泊180日制限!上乗せ条例の落とし穴|第1話
について解説しました。
そして今回は、多くの宿泊施設が避けて通れない、
👉宿泊業はOTA(宿泊予約サイト)「掲載」だけでは続かない です
「OTAに掲載すれば予約は入りますか?」
宿泊業の相談で、よく聞かれる質問です。
たしかに今の時代、OTAの存在は非常に大きなものになりました。
特に開業初期は、
•認知がない
•自社サイトも育っていない
•リピーターもいない
という状況ですから、OTAの集客力は大きな助けになります。
実際、インバウンド需要も含めて、OTAなしで宿泊業を始めるのはかなり難しいでしょう。
しかし一方で、私は旅行業界で多くの宿泊事業の現場をいくつも見てきましたがその中には
「OTAで埋まっているのに、経営が苦しくなる宿」がありました。
今日は、
👉“OTAを活用しながら、どう宿として自立していくか”
という視点について書いてみたいと思います。
OTAは、宿泊業にとって非常に強力な武器
まず最初にお伝えしたいのは、OTAそのものを否定したいわけではありません。
むしろ、
•集客力
•海外への露出
•予約導線
•多言語対応
•決済
•レビュー機能
など、個人経営の宿では難しい部分を支えてくれる、非常に優れた仕組みです。
特に横浜のように、国内外から人が集まる地域では、OTA経由の集客は現実的な選択肢になります。
開業初期にOTAを活用すること自体は、むしろ自然な流れだと思います。
「OTAに出せば大丈夫」は危険です
問題は、
「OTAに掲載していること」と
「宿の価値が育っていること」
を同じだと思ってしまうことです。
OTAでは、どうしても価格比較が起きます。
周囲と似た写真、
似た設備、
似た料金。
すると最後は、
•値下げ
•サービスクーポン乱発
•割引競争
になりやすい。
そして気づけば、
「予約は入っているのに利益が残らない」
という状態になっていきます。
これは決して珍しい話ではありません。
“選ばれる理由”がOTAの中に埋もれていく
OTAは便利です。
しかし便利であるがゆえに、
宿側が「自分たちの宿の価値」を考えなくなることがあります。
本来、宿にはそれぞれ、
•地域性
•接客
•空気感
•過ごし方
•人との距離感
といった個性があります。
ですがOTA中心になると、
「どう掲載順位を上げるか」
「どうレビュー点数を維持するか」
ばかりに意識が向きやすくなる。
すると、宿そのものの魅力より、
👉“OTAで評価されやすい宿”
になってしまうことがあります。
これは長く続く宿とは、少し違います。
長く続く宿は、顧客との「直接の関係」を育てています
長く続く宿には共通点があります。
それは、
「また来たい」
と思ってくれるお客様との関係を育てていることです。
•宿の考え方に共感してくれる
•地域の空気を気に入ってくれる
•スタッフとの会話を覚えてくれている
•“あの宿が良かった”と紹介してくれる
こうした積み重ねは、
OTAの管理画面だけでは見えません。
けれど、本当に強い宿は、
この“関係性”を持っています。
結果として、
•自社予約
•リピーター
•紹介
•SNS経由
などが少しずつ増えていく。
これが「宿の自立」だと思うのです。
宿泊業は、「部屋を売るだけの仕事」ではありません
宿泊業を含めた観光とは、
本来、
地域と人をつなぐ仕事です。
だからこそ、
•地域との関係
•周辺住民への配慮
•滞在体験
•お客様との距離感
が非常に重要になります。
OTAは入口として大切かつ重要です。
しかし、
“その先に何を残せるか”
が、宿の未来を大きく変えていきます。
「掲載される宿」から「選ばれる宿」へ
宿泊業を始める際、
•許可取得
•開業準備
•集客
に意識が向くのは当然です。
ですが本当に難しいのは、
👉「続けること」です。
私は旅行業時代にも、
•開業後に運営が崩れるケース
•レビュー低下で苦しくなる施設
•清掃や人手不足で疲弊する現場
•地域との摩擦が起きるケース
も数多く見てきました。
だからこそ、
「始められるか」だけではなく、
👉“地域と共に、長く続けられるか”
という視点を大切にしています。
OTAを活用しながら、
少しずつ「宿自身の価値」を育てていく。
その積み重ねが、
長く続く宿につながるのだと思います。
よくある質問(Q&A)
Q1. 開業初期はOTAに頼っても問題ありませんか?
はい。むしろ開業初期はOTAの活用が現実的です。
ただし、
「OTAだけで完結する」
状態になると、価格競争に巻き込まれやすくなります。
将来的には、
•自社サイト
•SNS
•リピーター
•紹介
など、“直接つながる導線”を育てていくことが重要です。
Q2. 自社予約を増やすには何が必要ですか?
単純な値引きではなく、
•宿の世界観
•接客
•滞在体験
•地域との関わり
など、「また泊まりたい理由」を作ることが大切です。
長く続く宿は、
“予約”より“関係性”を育てています。
Q3. 行政書士に経営相談までしてもよいのでしょうか?
もちろん可能です。
私は旅行業界で37年、現場と経営の両方を見てきました。
そのため、
単なる許認可だけではなく、
•開業後の運営
•地域との共存
•宿泊事業として継続できるか
という視点も含めてご相談をお受けしています。
次回予告
次回は、
「宿泊業レビュー炎上の恐怖!星1つで予約が消える時代の危機管理|第3話」
をお届けします。
今の宿泊業は、
「法律違反より先にレビューで潰れる」
ことがあります。
•清掃不備
•クレーム返信ミス
•感情的対応
•SNS拡散
など、小さな火種が大炎上につながる時代です。
旅行業37年の現場経験を踏まえながら、
「レビュー時代の宿泊業リスク管理」
について、実務目線で掘り下げていきます。
\ 民泊・簡易宿所の開業や運営でお困りの方へ /
行政書士田中穂積事務所
― 横浜の行政書士のアトリエ ― では、
•「OTA依存で予約が不安定になっている」
•「宿泊業のレビュー低下に悩んでいる」
•「無人運営のリスク管理が不安」
•「長く続く宿泊事業にしたい」
といったお悩みに対しここ横浜(泉区)より、
👉 旅行業37年の現場経験と、行政書士としての法務視点を踏まえてサポートしています。
行政書士の仕事が宿泊業で大事なのは単なる許認可をとる事ではなく、
👉 “地域に人を呼び、地域を活性化する観光事業”を作ることです。
だからこそ、
開業前の戦略設計から、
開業後の運営・コンプライアンスまで、
実務ベースで伴走しています。
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