宿泊業のインバウンド依存は危険?観光需要消失で生き残る宿とは|第11話

こんにちは。
旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区)の行政書士のブログです。
無事に民泊・簡易宿所の開業にこぎつけた後、待っているのは“運営の現実”です。
法律・運営・地域トラブルの落とし穴を、実務視点で解説するシリーズです。ぜひ最後までお付き合いください。
前回は、
宿泊業の価格競争地獄!安売りが宿を壊す本当の理由|第10話
について解説しました。
そして今回は、
「インバウンド依存」
についてです。
👉近年、横浜でも外国人旅行者が急速に戻ってきました。
みなとみらい、中華街、新横浜周辺などでは、
外国語が飛び交う光景も珍しくありません。
宿泊施設にとっては追い風です。
しかし私は少し気になることがあります。
それは、
「インバウンドが来る前提」
で事業計画を考えている宿が増えていることです。
旅行業界で37年間仕事をしてきましたが、
観光需要というものは、
決して永遠に安定ではありません。
コロナ禍で起きた「予約ゼロ」の現実
今でも忘れられないのが、
2020年以降のコロナ禍です。
それまで満室だったホテルや旅館が、
突然予約ゼロになりました。
旅行会社で働いていた私も出社ができず自宅待機。
これは誰も予想していませんでした。
観光業界は、
地震や台風、
リーマンショックなども経験してきました。
しかし、
「世界中の人が移動しなくなる」
という事態は私も初めてでした。
そして多くの宿が、
「需要がある前提」
で経営していたことに気付かされたのです。
インバウンド需要は自分でコントロールできない
例えば、
•円高への転換
•国際情勢悪化
•感染症
•航空便減少
•外交問題
など。
これらは宿泊施設側ではどうにもできません。
つまり、
「インバウンド需要」
は重要ですが、
「自分でコントロールできない売上」
でもあるのです。
経営で怖いのは、
👉自分でコントロールできないものへ依存することです。
宿泊業は「需要変動産業」である
旅行業時代も感じていましたが、
観光業は景気の影響を強く受けます。
真っ先に削られるのは、
旅行費やレジャー費だからです。
宿泊業も同じです。
需要がある時は良いのです。
問題は、
「需要が減った時」
です。
その時に、
どう生き残るかが経営の本質だと思います。
インバウンドだけではなく国内需要も見る
横浜には、
•観光客
•ビジネス客
•イベント客
•帰省客
•長期滞在客
など様々な需要があります。
つまり、
外国人旅行者だけではありません。
長く続く宿は、
「需要を分散」
しています。
👉一つの市場だけに依存しない。
これは旅行会社経営でも鉄則でした。
「誰に泊まってほしいか」が重要
実務相談でも、
「インバウンド向けにしたい」
という声は多くあります。
もちろん悪いことではありません。
しかし、
それだけでは不十分です。
例えば、
•ファミリー層
•シニア層
•ワーケーション需要
•出張客
など、
複数の顧客層を意識することで、
リスク分散ができます。
生き残る宿は「地域とつながっている」
旅行業界で長く続く観光事業には共通点があります。
それは、
「地域との接点」
があることです。
例えば、
•地元飲食店との連携
•商店街との協力
•地域イベント参加
などです。
単なる宿泊施設ではなく、
地域の一部になっている。
そういう宿は強い。
なぜなら、
観光需要が落ちても、
地域との関係は残るからです。
行政書士として感じる本当のリスク
私が最近感じるのは、
インバウンド依存そのものより、
👉「楽観的な事業計画」
の方が危険だということです。
需要は増えたり減ったりします。
それが観光業です。
だからこそ、
•資金計画
•収支計画
•集客戦略
には余裕が必要です。
長く続く宿は「平時」を見ている
好調な時ほど、
人は将来を楽観します。
しかし、
本当に強い宿は、
「需要が落ちた時」
を想定しています。
旅行業37年で学んだことがあります。
それは、
👉「観光需要は必ず波がある」
ということです。
だからこそ、
波が来ても沈まない船を作る。
それが経営だと思います。
まとめ
インバウンドは宿泊業にとって大きなチャンスです。
しかし、
それだけに依存することはリスクでもあります。
大切なのは、
•顧客層を分散すること
•地域とつながること
•固定費を管理すること
•長期視点で経営すること
です。
旅行業時代から変わらず思うのは、
「長く続く観光事業は、変化に強い」
ということです。
宿泊業も同じだと思います。
Q&A|インバウンド依存の実務ポイント
Q1. インバウンド向けの宿は危険ですか?
危険ではありません。ただし外国人旅行者だけに依存すると、需要変動時の影響を大きく受ける可能性があります。
Q2. 国内需要も取り込むべきですか?
はい。観光、出張、イベント利用など、多様な顧客層を意識することでリスク分散につながります。
Q3. 長く続く宿の共通点はありますか?
地域とのつながりを持ち、特定市場への依存を避けていることです。
次回予告
次回は、
「民泊でツアー販売はNG?旅行業法違反になる危険な境界線|第12話」
をお届けします。
実は宿泊業のオーナーが、
良かれと思ってやっていることが、
旅行業法違反になるケースがあります。
例えば、
•空港送迎
•観光案内付きプラン
•オリジナルツアー販売
•体験プログラムの手配
などです。
旅行業界37年で培った経験と、
行政書士としての視点から、
「宿泊業と旅行業の危険な境界線」
について掘り下げていきます。
\ 民泊・簡易宿所の開業や運営でお困りの方へ /
行政書士田中穂積事務所
― 横浜の行政書士のアトリエ ― では、
•「インバウンド需要に頼りすぎていないか不安」
•「需要変動に強い宿泊事業を作りたい」
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といったお悩みに対し、
ここ横浜(泉区)より、
👉 旅行業37年の現場経験と、
行政書士としての法務視点を踏まえてサポートしています。
行政書士の仕事が宿泊業で大事なのは、
単なる許認可をとる事ではなく、
👉 “地域に人を呼び、地域を活性化する観光事業”を作ることです。
だからこそ、
開業前の戦略設計から、
開業後の運営・コンプライアンスまで、
実務ベースで伴走しています。
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