02運営実務編(放デイ、児発、B型、GH) category

横浜の障害福祉サービス事業所向けに、放デイ・児発・B型・グループホームの変更届・加算・記録・運営指導など、指定後の実務をわかりやすく解説します。

障害福祉事業所を長く続けるために|第16話

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「横浜の障害福祉サービス運営指導|何を確認される?」として、運営指導の通知が来てから慌てるのではなく、普段から、指定人員加算支援計画記録研修・委員会などを、現在の運営と一致させておくことが大切だとお伝えしました。今回で、「障害福祉サービス 運営実務編」は最終回です。ここまでさまざまなテーマを取り上げてきました。しかし最後にお伝えしたいのは、書類を増やすことでも、制度をすべて暗記することでもありません。👉 事業所の変化に合わせて、指定・人員・加算・記録を一緒に動かしていくこと。これが、障害福祉事業所を長く続けるための基本だと考えています。 開業したときの状態は、ずっと続きません 指定を受けた直後は、書類もそろっている。人員配置も確認している。運営規程も最新。必要な届出も済んでいる。という状態でしょう。しかし、事業所は動きます。職員が入る。職員が辞める。管理者が変わる。利用者が増える。加算を新しく取る。部屋の使い方が変わる。制度や報酬も変わる。 問題は「変わること」ではありません 問題になるのは、実際の運営は変わったのに、行政上の手続や書類が昔のままという状態です。小さなズレでも、そのまま積み重なると、人員基準加算報酬請求運営指導などへ影響する可能性があります。👉 事業所が変わったら、何かほかにも影響しないかを見る。この習慣を作ることが大切です。 1.人が変わったら、人員だけを見ない 例えば、サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者が退職した。そのとき、「代わりの人を探さなければ」で終わっていないでしょうか。一つの変更から確認を広げる人が変われば、人員基準勤務形態変更届加算運営体制まで影響することがあります。つまり、👉退職という一つの出来事を、人事だけの問題にしないことです。これは管理者変更などでも同じです。 2.加算を取ったら、届出後こそ管理する 加算は、届出を出して終わりではありません。算定を始めれば、その後も要件を満たし続ける必要があります。「今も取れる?」を定期的に確認する職員が変わった。勤務時間が変わった。必要な研修が終わっていない。記録が残っていない。そうした変化によって……

横浜の障害福祉サービス運営指導|何を確認される?|第15話

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 ここ3回は、障害福祉事業所のM&Aについて、買う側譲る側専門家の役割という視点から見てきました。今回は、通常の事業所運営へ戻ります。テーマは、運営指導です。「横浜市から運営指導の通知が来た」その瞬間、「何を出せばいい?」「書類はそろっている?」「昔の記録まで見られる?」と慌ててしまう事業所もあるかもしれません。しかし、運営指導のためだけに特別な書類を作ることが本来の目的ではありません。👉 普段の運営が、指定基準や報酬算定のルールに沿っているかを説明できる状態にしておく。まずここから考えます。 今年、運営指導・監査の動きにも変化があります 最初に、現在の動きを確認しておきましょう。厚生労働省は令和8年6月、「障害福祉分野における運営指導・監査の強化」を公表しました。あわせて、指定障害福祉サービス事業者等指導指針。集団指導・運営指導マニュアル。運営指導の確認項目・確認文書。監査指針。なども示されています。厚生労働省つまり、今後ますます、「指定を取った後、実際にどのような運営をしているか」が重要になります。一方で、令和9年4月の報酬改定についても現在検討が続いています。9月には就労系サービス、10月5日には障害児支援について、具体的な報酬・基準の議論が行われました。厚生労働省ただし、現段階で来年度の基準や運営指導項目がすべて決定したわけではありません。👉 今あるルールを適正に守りながら、令和9年度改定の正式な内容を追っていく。これが現在の立ち位置です。 横浜市の運営指導は、何を準備する? 横浜市の日中活動系サービスでは、運営指導の実施にあたり、事前提出資料は原則として実施日の2週間前までに提出するよう案内されています。また、当日確認する資料についても、すぐ確認できる状態で準備することが求められています。共同生活援助についても、運営指導を実施する月の前月までに連絡・通知があり、事前提出資料の提出や、指導後に必要に応じた改善報告が求められています。横浜市はGHについて、おおむね3年に1度を目安に運営指導を行うと案内しています。横浜市では、具体的にどこを見ておけばよいのでしょうか。 1.指定時の内容と、今の事業所は同じですか?……

障害福祉事業所のM&A|専門家選びで失敗しないための役割整理|第14話

~専門家選びで失敗しないための役割整理~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 ここ2回は、第12話で、障害福祉事業所を買う側から、第13話では、障害福祉事業所を譲る側から、それぞれM&A・事業譲渡について考えてきました。 今回は、買い手・売り手双方に向けた内容です。障害福祉事業所のM&Aを具体的に進めようとすると、「結局、誰に相談すればいいの?」という問題が出てきます。M&A仲介会社税理士・公認会計士弁護士社会保険労務士行政書士それぞれ専門分野が違います。大切なのは、👉 誰か一人に全部任せることではなく、「この問題は誰に確認するのか」を最初に整理すること。です。 M&A仲介会社|売り手と買い手をつなぎ、全体を進める まず思い浮かぶのが、M&A仲介会社やM&Aアドバイザーです。得意なのは「取引全体を進めること」例えば、買い手・売り手候補の探索条件交渉企業価値に関する調整全体スケジュールの管理クロージングまでの進行などを担います障害福祉事業所を、「誰に・いくらで・どのように引き継ぐか」というM&A全体を進める役割です。ただし、M&A仲介会社がいるからといって、指定税務労務契約法務など、すべての専門判断を任せられるとは限りません。👉 仲介会社は全体をつなぐ存在。専門判断は、それぞれの専門家へ。この切り分けが重要です。 税理士・公認会計士|その会社の「数字」を見る 次に重要なのが、財務・税務です。 売上だけでは企業価値は判断できない 決算書借入資産・負債税務キャッシュフロー将来の収益性などを確認するのは、税理士や公認会計士の専門分野です。買い手にとっては、「本当にこの価格で買ってよいのか」売り手にとっては、「自社の価値をどう考えるか」という問題につながります。障害福祉事業所であっても、事業である以上、財務面の確認は欠かせません。 弁護士|契約と法的リスクを見る M&Aでは、契約書も非常に重要です。 「もし予定どおり進まなかったら」まで考える 例えば、表明保証損害賠償契約解除責任の分担過去の問題が後から判明した場合の取扱い。などは、契約上きちんと整理してお……

その障害福祉事業所、今のまま譲って大丈夫?M&Aの話|第13話

~M&A前に売り手が整理したい指定・届出・引継ぎ~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「障害福祉事業所を買う前に何を確認する?」として、障害福祉事業所のM&A・事業譲渡を検討する買い手側から、指定人員加算など、一般的な会社のM&Aだけでは見えにくい確認事項を取り上げました。 今回は反対側から。👉障害福祉事業所を売却・事業譲渡しようと考えている事業者側に向けて考えます。「買い手が決まってから書類をそろえればいい」「今まで普通に運営できているから問題ない」と思っていないでしょうか。しかし、障害福祉事業では、買い手との交渉が進んでから、指定内容が分からない。届出の控えが見つからない。行政へ何を事前相談すればよいか分からない。となると、譲渡スケジュールそのものに影響することがあります。👉 障害福祉事業所を譲るなら、「売る準備」だけでなく「行政上きれいに引き継げる準備」が必要です。今回は、売り手側がM&A前に整理しておきたいポイントを見ていきます。 1.まず「今の指定状態」を説明できるようにする 買い手から、「現在どの指定を受けていますか」と聞かれたとき、指定通知書。更新関係書類。変更届。運営規程。などをすぐに出せるでしょうか。 「行政に出してあるはず」では足りない 長く運営している事業所ほど、開業当初から、代表者管理者所在地人員運営規程などが変わっていることがあります。そこで最初に行いたいのが、現在の運営実態と行政へ届け出ている内容の照合です。買い手へ渡す前に、「現在、行政上どういう状態の事業所なのか」を売り手自身が説明できる状態にしておきましょう。👉 M&A準備の第一歩は、会社案内を作ることではなく、指定の現在地を確認することです。 2.行政書類を「探せばある」状態から「渡せる」状態へ M&Aでは、買い手や専門家からさまざまな資料を求められます。その都度、「あれはどこだったかな」と探していると、それだけで交渉が止まります。 引継ぎ用の行政ファイルを作る 例えば、指定関係。変更届。体制届。運営規程。行政からの通知。運営指導関係。などを、M&A用に一度まとめ……

障害福祉事業所を買う前に何を確認する?M&Aの話|第12話

~M&A・事業譲渡で買い手が見るべき指定・人員・加算~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「障害福祉事業所は今、何を見直すべき?」として、加算の属人化。特定職員への依存。後追いになった記録。事業拡大に追いつかない管理。利用者より数字が先になる運営。という5つの危険信号を取り上げました。 今回は少し視点を変えて、障害福祉事業所の買収・事業譲受を検討している方に向けた内容です。障害福祉分野でも、M&A事業譲渡合併事業承継によって事業所を引き継ぐ場面があります。売上もある利用者もいる職員も残る利益も出ている一見すると、「このまま引き継げば運営できそうだ」と思うかもしれません。しかし、障害福祉事業所の場合、👉会社を買うことと、指定事業所をそのまま引き継げることは同じではありません。買い手側が本当に確認したいのは、「この会社は儲かっているか」だけではなく、「この事業所は、引き継いだ後も適正に運営できる状態なのか」です。今回は、👉 買う前に見ておきたい指定・人員・加算など、障害福祉事業所特有の確認ポイントを整理します。 決算書だけでは、障害福祉事業所の本当の状態は分からない 一般的なM&Aでは、売上利益借入資産負債契約などが重要な確認事項になります。もちろん、障害福祉事業でもそれらは大切です。しかし、それだけでは足りません。なぜなら障害福祉事業は、行政から指定を受けて運営する事業だからです。確認すべきなのは、会社そのものだけではありません。事業所ごとの指定。人員配置設備運営規程加算届出請求記録行政とのやり取りまで見なければ、実際に引き継いだ後に何が起きるか分かりません。👉 「会社のデューデリジェンス(買収監査)」だけでなく、「指定事業所のデューデリ」が必要。これが障害福祉M&Aの大きな特徴です。 まず確認したいのは「指定はどうなるのか」 障害福祉サービスを提供できるのは、指定を受けた事業者です。そのため、事業譲渡合併法人変更などの方法によっては、新たな指定申請が必要になることがあります。厚生労働省も、合併・事業譲渡等に伴う障害福祉サービス事業者の指定手続について簡素化を進めていますが、これは「何もしなくても……

障害福祉事業所は今、何を見直すべき?|第11話

~改定前に確認したい5つの危険信号~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「なぜ障害福祉報酬は見直される?」として、今回の改定が単なる報酬単価の上げ下げではなく、事業所の増加公費の伸び人材不足そして、「支援の質」まで問われる改定になりそうだということを見てきました。では、自分の事業所は何を見直せばよいのでしょうか。 今回は制度の説明ではありません。見るのは、今の運営に出ている“危険信号”です。次の5つのうち、一つでも「少し気になる」と感じるものがあれば、そこが今、見直しておきたい場所です。 危険信号1|「その加算、担当者しか分からない」 「この加算は、なぜ算定できているんですか?」そう聞かれたとき、「請求担当に聞かないと分かりません」となっていないでしょうか。加算は、算定できている。だけでは十分とは言えません。確認したいのは、なぜ算定できるのか。どの人員が関係しているのか。どんな支援が必要なのか。何を記録しているのか。どこに根拠資料があるのか。です。特定の職員しか説明できない状態は、その人がいなくなった途端に分からなくなる状態でもあります。👉 「取っている加算」から「事業所として説明できる加算」へまずここを確認してみてください。 危険信号2|「あの人がいないと回らない」 サビ管児発管管理者請求担当ベテラン職員一人の職員に、「この人がいないと分からない」という仕事が集まっていないでしょうか。人員基準上は問題がない。資格者も配置されている。それでも、特定の人が休んだだけで、計画記録請求会議行政対応が止まるのであれば、組織としては弱い状態です。厚労省は今回の改定論点として、人材確保だけではなく、人材の育成・専門性向上、業務負担の軽減・効率化も掲げています。ここで見るべきなのは、人数が足りているかではなく、仕事が組織として回っているか。です。👉 「人を置く」だけでなく、「その人に依存しない仕組み」を作る。この視点が必要です。 危険信号3|記録が「あとから整えるもの」になっている 現場が忙しい支援が続く請求期限も来るその結果、記録が後回しになることはあるでしょう。👉問題なのは、それが日常になっている場合です。例えば、先に請求す……

なぜ障害福祉報酬は見直される?|第10話

~急増する事業所と「支援の質」の問題~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「令和9年度障害福祉報酬改定で何が変わる?」として、厚生労働省が示している6つの大きな論点を確認しました。では、なぜ今、これほど大きな見直しが議論されているのでしょうか。単に、「3年に一度の定期改定だから」というだけではありません。厚生労働省は、今回の改定に向けた基本的な考え方の中で、障害者本位ではないサービス提供が相次いで明らかになっていることなどとして「特段の知識や経験は不要」「利益をあげることができる」と、新規参入を促す例が見られること。など十分に質が確保されていないサービスを提供する事業者も参入してきていること。を問題として挙げています。厚生労働省ここは、かなり重要です。今回のポイントは、👉 令和9年度改定は、単なる「報酬の上げ下げ」ではなく、「どのような事業所に公費を配分していくのか」が改めて問われる改定になりそうだということです。 「事業所が増えること」と「良い支援が増えること」は同じではない 障害福祉サービスの利用者が増え、必要な地域にサービスが広がることは大切です。一方で、事業所が増えれば、それだけで支援の質も高まるとは限りません。厚生労働省は、十分な質が確保されていないサービスを提供する事業者も参入してきている中で、障害福祉に係る総費用の増加や、人材確保の難しさにも影響しているという問題意識を示しています。つまり今回の改定では、「事業所数が増えたか」ではなく、「必要な支援が本当に提供されているか」という視点が、これまで以上に重くなっていると考えられます。 「利益を出すこと」が悪いのではない ここは誤解してはいけません。福祉事業であっても、事業を続けるには利益が必要です。職員へ給与を支払う。設備を整える。人材を育てる。事業を継続する。そのために、適正な利益を確保すること自体は当然です。問題なのは、👉「利益を出すこと」が先に来て、支援が後回しになることです。厚労省が問題視しているのも、「利益が出るから参入する」「特別な知識や経験がなくてもできる」という発想で参入を促し、結果として十分な質が確保されないケースが出ていることです。👉 福祉事業は「儲け……

令和9年度障害福祉報酬改定で何が変わる?|第9話

~今から確認したい6つの論点~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「障害福祉サービスの報酬請求で確認したいこと」として、請求が通ることと、正しく請求できていることは同じではない。という視点から、支援。記録。実績。加算。請求。をつなげて確認する大切さをお伝えしました。今回は、その「報酬」そのものに大きく関係する、令和9年度障害福祉サービス等報酬改定について考えます。 令和9年4月の改定まで、約半年。事業所の皆さまの中にも、「今回は何が変わるのだろう」「今の加算は残るのか」「人員基準も変わるのか」「今から何を準備すればいいのか」と気になり始めている方も多いのではないでしょうか。ただし、最初に大切なことを確認しておきます。👉 現時点では、令和9年度改定の具体的な内容はまだ決まっていません。厚生労働省では、関係団体へのヒアリングを経て、現在まさにサービスごとの報酬や基準について検討を進めている段階です。令和8年9~10月に各サービス、11月に横断的な論点を検討し、12月に基本的な考え方を整理、令和9年2月に改定案を取りまとめる予定です。厚生労働省だからこそ今は、「何が決まったか」を追うことではなく、「どの方向が議論されているのか」を知っておくことが重要です。 厚労省が示した6つの大きな視点 令和9年度改定に向け、厚生労働省は大きく6つの視点を示しています。難しい制度用語に見えますが、事業所側から見ると、「自分たちの運営のどこが見られそうなのか」という話でもあります。順番に見てみましょう。 1.制度をこの先も続けられるか 一つ目は、制度の持続可能性です。障害福祉サービス等の総費用額は増加を続けており、令和5年度から令和6年度にかけては12.1%増加したとされています。厚労省は、この費用の伸びも踏まえ、制度を持続可能なものにするための対応を令和9年度改定の論点に挙げています。 結局、うちの事業所に何が関係しそう? ここで注目したいのは、「報酬が上がるか、下がるか」だけではありません。どのサービスが必要とされているのか。どのような支援を評価するのか。報酬をどこへ重点的に配分するのか。という議論につながる可能性があります。現時点で個別の報酬単価を予測することはで……

障害福祉サービスの報酬請求で確認したいこと|第8話

~記録と請求をつなぐ~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「職員が退職したらどうする?」として、人員基準。変更届。加算。への影響を確認しました。 今回は、報酬請求について考えます。毎月、国保連への請求はできている。返戻も出ていない。入金もされている。でも、「この請求、本当に大丈夫だろうか」と感じたことはないでしょうか。今回のポイントは、👉 請求が通ることと、正しく請求できていることは同じではないということです。 こんなお困りごとはありませんか? 例えば、・実績記録票と日々の支援記録が合っているか自信がない・加算を算定しているが、根拠書類がどこにあるか分からない・欠席や利用時間の変更が請求へ正しく反映されているか不安・担当者しか請求内容を把握していない・過去の請求を聞かれても、すぐ説明できない一つでも当てはまるなら、確認したいのは請求ソフトの操作ではありません。👉「その請求を、記録を見ながら説明できる状態か」です。厚生労働省も、障害福祉サービスについて実績記録票、請求明細書、報酬算定構造などを一体の請求関係資料として示しています。 解決策1|請求画面ではなく「実際の支援」から確認する 月末になると、「何を請求するか」から確認したくなります。しかし順番は逆です。まず見るのは、実際に何の支援を行ったかです。利用日。利用時間。欠席。送迎。実施した支援。などを確認します。そのうえで、日々の記録↓実績記録票↓請求内容が一致しているかを見ます。👉 請求の出発点は、請求ソフトではなく支援の事実です。 解決策2|加算は「今月も要件を満たしたか」を見る 加算で起こりやすいのが、「届出を出しているから今月も算定できる」という思い込みです。しかし、職員が退職した。勤務時間が変わった。必要な支援を実施できなかった。必要な記録が残っていない。ということがあれば、算定への影響を確認する必要があります。ここで毎月確認したいのは、この加算を今月算定する理由を、書類を見ながら説明できるかです。できなければ、何の記録が不足しているのか。そもそも要件を満たしているのか。を請求前に確認します。 解決策3|「3つの書類」を横に並べる 難しく考えな……

障害福祉サービスで職員が退職したらどうする?|第7話

~人員基準・変更届・加算への影響~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「横浜の障害福祉事業所に必要な研修・委員会」として、虐待防止。身体拘束等の適正化。感染症対策。BCP。などを年間予定に落とし込み、「忘れない仕組み」にすることについてお伝えしました。 今回は、日々の運営の中で突然起こりやすい、職員の退職について考えます。例えば、サービス管理責任者が退職した。児童発達支援管理責任者が辞めることになった。常勤職員が一人減った。職員の勤務時間が短くなった。このような場合、「求人を出して後任を探せばいい」だけでは終わらないことがあります。今回のポイントは、👉 職員が退職・勤務変更したら、「人員基準」「変更届」「加算・減算」の3つをすぐ確認することです。 職員が辞めたら、まず「人員基準」を確認する 最初に確認したいのは、その職員がいなくても、人員基準を満たしているかです。ここで重要なのは、「職員が一人減った」という人数だけを見るのではなく、その人が、管理者なのか。サービス管理責任者なのか。児童発達支援管理責任者なのか。直接支援を行う職員なのか。どのような勤務時間だったのか。を見ることです。同じ「一人退職」でも、事業所への影響は大きく異なります。例えば、配置が必要な役職者が退職した場合。常勤換算に影響する職員が退職した場合。必要な資格や経験を持つ職員がいなくなった場合。などでは、人員基準を満たせなくなる可能性があります。👉 まず「誰が辞めるのか」ではなく、「その人がどの基準を支えていたのか」を確認します。 サビ管・児発管の退職は特に早めに確認する 特に注意したいのが、サービス管理責任者。児童発達支援管理責任者。など、配置基準上重要な職員の退職です。こうした職員については、「来月末で辞めます」と分かった段階で、後任候補。資格要件。実務経験。研修修了状況。配置予定日。を確認しておく必要があります。退職してから探し始めると、後任は決まったものの要件を満たしていなかった。配置日が間に合わなかった。ということも起こり得ます。また、人員基準を満たさない状態が続けば、報酬上の減算につながる場合があります。厚生労働省の報酬算定上の留意事項でも、人員基準を満たさない場合……