04横浜・神奈川地域実務編 category

横浜・神奈川の子ども関連事業者に向け、日本版DBSの実務対応を施設別・地域別に解説します。

26.神奈川県の児童福祉事業者が日本版DBSで確認したい法人・事業所の役割分担

~本部任せ・現場任せにしないために~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「横浜市の放課後等デイサービス向け日本版DBS対応」について考えました。放課後等デイサービスでは、学校や自宅への送迎。個別支援。外出活動。着替えや排せつの介助。保護者への引渡し。など、職員と子どもがさまざまな場面で関わります。そのため、職員名簿だけを見るのではなく、誰が子どもと関わっているのか。どの場面で一対一になるのか。相談や報告を誰が受けるのか。を、一日の支援の流れから確認することが大切です。 今回は、「神奈川県の児童福祉事業者が日本版DBSで確認したい法人・事業所の役割分担」について考えます。複数の放課後等デイサービスや児童発達支援事業所を運営する法人では、採用は法人本部。職員配置は各事業所。研修は法人全体。相談受付は各事業所。個人情報は本部で管理。というように、仕事が分かれていることがあります。このとき注意したいのが、👉本部が手続を行うことと、事業所が子どもの安全を守ることを切り離さないことです。 日本版DBS対応の責任主体を最初に確認する 指定障害児通所支援事業は、こども性暴力防止法に基づく措置を実施する義務対象です。複数の事業所を運営している場合でも、誰が法人として手続を進めるのか。どの事業所が対象になるのか。どの従事者を確認するのか。を整理する必要があります。こども家庭庁は、義務対象事業者について、事業者情報をまとめて登録する仕組みや、手続に必要となるGビズIDの準備を案内しています。法人本部には、事業所情報を集約し、手続を進める役割が生じます。ただし、対象となる職員の実際の業務や、日々の支援状況を把握しているのは各事業所です。👉本部だけでも、事業所だけでも対応は完結しません。 採用と対象者の把握は誰が行うのか 法人本部が行うこと 法人本部で一括採用をしている場合は、求人票や募集要項の見直し。応募者への説明。犯罪事実確認の手続。必要書類の管理。採用判断に必要な情報の整理。を、本部が中心となって行うことが考えられます。採用窓口が法人本部にあるにもかかわらず、確認手続だけを各事業所へ任せると、事業所ごとに対応が異なる可能性があります。法人として、基本的な採……

25.横浜市の放課後等デイサービス向け日本版DBS対応

~送迎・個別支援・相談体制をどう見直すか~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「横浜市の認定こども園向け日本版DBS対応」について考えました。日本版DBSへの対応は、職員の犯罪事実を確認することだけではありません。職員への研修。子どもや保護者が相談できる体制。不適切な行為を早期に把握する仕組み。確認結果や相談情報の適切な管理。などを、施設全体で整える必要があります。 今回は、「横浜市の放課後等デイサービス向け日本版DBS対応」について考えます。放課後等デイサービスでは、学校からの送迎。事業所内での個別支援。外出活動。トイレや着替えの介助。家庭への送り届け。など、職員と子どもがさまざまな場面で関わります。そのため、👉誰を確認するかだけでなく、職員と子どもがどのような場面で関わっているかを確認することが重要です。 放課後等デイサービスは日本版DBSの義務対象です こども性暴力防止法は、令和8年12月25日に施行されます。指定を受けた放課後等デイサービスを含む指定障害児通所支援事業は、法律に基づく措置を実施しなければならない義務対象です。希望する事業所だけが認定を受ける制度ではありません。横浜市から指定を受けている放課後等デイサービスは、施行までに必要な準備を確認しておく必要があります。 職員名簿ではなく「子どもと関わる業務」を確認する 放課後等デイサービスには、児童指導員。保育士。管理者。児童発達支援管理責任者。送迎担当者。事務職員。本部から応援に来る職員。外部委託先の従業者。など、さまざまな人が関わります。確認するときは、肩書や雇用形態だけで判断するのではなく、実際に子どもと接する業務を行うか。子どもと一対一になる可能性があるか。継続的に事業所へ出入りするか。を見ます。正社員だけでなく、パート・アルバイト。派遣職員。業務委託。ボランティア。役員や本部職員。についても、実際の業務内容を整理します。👉職員名簿だけでなく、子どもと関わる業務を基準に確認することが第一歩です。 放課後等デイサービス特有の場面を洗い出す 特に確認したいのは、・学校や自宅への送迎・車内で職員と子どもが二人になる場面・個別支援室での一対一の支援・トイレや着替えの介……

24.横浜市の認定こども園向け日本版DBS対応

~多様な職員を採用・配置・研修の流れから整理する~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。前回は、「横浜市の事業者が日本版DBSで確認したいこと」について考えました。日本版DBSは全国共通の制度ですが、実際に必要となる準備は、施設の種類。子どもと関わる業務。職員の配置。法人本部と各事業所の関係。によって異なります。今回は、横浜市内の認定こども園に焦点を当てます。認定こども園は、幼稚園と保育所の両方の役割を持ち、教育と保育を一体的に提供する施設です。園内では、園長。保育教諭。保育士。補助職員。事務職員。調理員。送迎担当者。外部講師やボランティア。など、さまざまな立場の人が子どもと関わります。今回は、👉横浜市の認定こども園が、日本版DBS対応を採用・配置・研修・情報管理へどう組み込むかについて考えます。 認定こども園は制度の対象となる施設です こども性暴力防止法では、学校や児童福祉施設など、子どもに教育・保育を提供する一定の事業者に、犯罪事実確認をはじめとする防止措置が求められます。認定こども園についても、設置形態や事業の位置づけを確認したうえで、施行に向けた準備を進める必要があります。制度は2026年12月25日に施行されます。ただし、「認定こども園だから、働く人は全員同じ扱いになる」と考えるのは適切ではありません。重要なのは、👉その人が、どの業務で、どの程度継続して子どもと関わるかを確認することです。 職種名だけで対象者を決めない 対象となる人を整理するときは、職員名簿だけを見るのではなく、実際の業務内容を確認します。例えば、保育教諭や保育士は、日常的に子どもと接することが明確です。一方で、事務職員。調理員。用務員。送迎担当者。については、園ごとに子どもとの関わり方が異なります。事務職員でも、登降園時に子どもを見守ることがあります。調理員でも、食育活動で園児と継続的に関わることがあります。送迎担当者は、車内で子どもと接する時間があります。そのため、職種。雇用形態。勤務場所。子どもと接する頻度。一対一になる場面。周囲の目が届きにくい場面。を合わせて整理します。👉「何という職種か」ではなく、「どのように子どもと関わるか」から考えることが大切です。 正……

23.横浜市の事業者が日本版DBSで確認したいこと

~地域や施設名だけで判断せず、自施設の位置づけから整理する~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。前回は、「日本版DBS対応は一度やれば終わりなのか」について考えました。日本版DBSへの対応は、規程を作る。職員へ説明する。研修を実施する。対象者を整理する。ことで終わるものではありません。職員の採用や退職。配置転換。担当者の変更。事業所の増設。制度資料の更新。などに合わせて、継続的に見直す必要があります。今回からは、「横浜・神奈川地域実務編」として、地域や事業の種類に応じた日本版DBS対応について考えていきます。最初に取り上げるのは、👉横浜市内で子どもと関わる事業者が、まず何を確認し、どこから準備を始めるかです。 日本版DBSは全国共通の制度です 日本版DBSと呼ばれる仕組みは、正式には、こども性暴力防止法に基づく制度です。2026年12月25日に施行され、対象となる事業者には、従事者への研修、相談体制、防止措置、犯罪事実確認など、子どもへの性暴力を防止するための対応が求められます。ここで注意したいのは、「横浜市の日本版DBS」という別の制度があるわけではないということです。制度そのものは全国共通です。一方で、実際に対応する横浜市内の事業者には、認定こども園。保育所。放課後等デイサービス。児童発達支援事業所。学習塾。スポーツクラブ。各種教室。など、さまざまな施設があります。そのため、👉横浜市内にあるから同じ対応をするのではなく、どの事業を行い、誰がどのように子どもと関わるのかを確認することが出発点になります。 最初に自施設の位置づけを確認する 日本版DBSでは、対象事業者が大きく、「犯罪事実確認などの措置が法律上義務となる事業者」「一定の要件を満たし、認定を受けることができる事業者」に分かれます。事業者が行う業務については、子どもとの関係における継続性、支配性、閉鎖性などを踏まえて、対象となる事業や業務が整理されています。そのため、子どもと関わる事業だから、すべて同じ義務がある。民間事業者だから、すべて任意である。と単純に判断することはできません。まず確認したいのは、・どの法律や制度に基づいて運営している施設か・日本版DBS上、どの事業区分に当たるか・義務対象事業者か……