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日本版DBSとは何か~子どもと関わる事業者が知っておきたい新制度~

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。前回の記事では、「なぜ旅行業の行政書士が日本版DBSに取り組むのか」についてお話ししました。 今回は、そもそも日本版DBSとはどのような制度なのか。そしてなぜ今、多くの事業者が関心を寄せているのかについて考えてみたいと思います。 認定こども園や放課後等デイサービスなどの事業者はもちろん、将来的には学習塾やスポーツクラブなど、子どもと関わる事業者にとっては無関係ではない制度です。 まずは全体像から見ていきましょう。 日本版DBSとは何か 日本版DBSとは、子どもと接する業務に従事する職員等について、一定の性犯罪歴の有無を確認する仕組みです。正式には「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」といいます。非常に長い名称ですが、一般には「日本版DBS(Disclosure and Barring Service)」と呼ばれています。 この制度は、イギリスのDBS制度を参考に創設されたもので、子どもへの性暴力の未然防止を目的としています。制度の中心にあるのは、👉「問題が起きてから対応するのではなく、事前にリスクを減らす」という考え方です。 なぜ日本版DBSが創設されるのか 近年、子どもに対する性犯罪や性暴力に対する社会的関心は高まっています。その中で、子どもと接する仕事に就く人について、一定の確認を行う必要性が議論されてきました。 保護者にとって、👉子どもを預ける施設や事業者は安心できる存在でなければなりません。また事業者にとっても、安全な環境づくりは重要な責任の一つです。 日本版DBSは、子どもたちの安全を守るだけでなく、👉事業者の信頼性向上にもつながる制度として位置づけられています。 どのような事業者が関係するのか 現時点で対応が必要とされているのは、・認定こども園・保育所・放課後児童クラブ・放課後等デイサービス・児童発達支援事業所など、👉子どもと日常的に関わる義務対象事業者です。 また今後は、・学習塾・スポーツクラブ・英会話教室・習い事教室などについても、👉認定制度を通じて制度活用が広がる……

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横浜の旅館業許可で苦戦する消防法対策!開業前に知るべき実務|第4話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区)の行政書士のブログです。前回は、「用途地域と建築基準法の落とし穴」|第3話についてお話ししました。そして今回は、旅館業開業を目指す方がほぼ確実に直面する、もう一つの大きな壁についてお話しします。それが、消防法です。旅館業の相談を受けていると、「用途地域は問題ありませんでした」「建築も何とかなりそうです」という段階で安心される方が多いのですが、実はそこから消防署との協議が始まります。そして現実には、この消防法対応で開業計画そのものが大きく変わるケースも少なくありません。 なぜ消防法はここまで厳しいのか 旅館やホテルは、不特定多数の方が宿泊する施設です。宿泊者は建物に慣れていません。夜間に火災が発生した場合、避難経路も分からない状態です。そのため消防法では、一般住宅よりも厳しい安全基準が求められます。宿泊者の命と安全を守るためのルールです。 「小さい宿だから大丈夫」は危険な思い込み 相談者の方から、よくこんな言葉を聞きます。「客室は2~3室しかありません」「10人も泊まりません」しかし消防法は、単純に宿泊人数だけで決まるわけではありません。実際には、•建物の構造•階数•延床面積•客室数•用途などを総合的に判断します。そのため、小規模施設でも想定以上の消防設備が必要になるケースがあります。 消防設備費用が予算を狂わせる 旅館業開業で最も多い誤算の一つが、消防設備費用です。 自動火災報知設備 いわゆる「自火報」です。火災を自動的に感知し、警報を発する設備です。物件によっては数十万円規模の工事になることもあります。 誘導灯 避難口を示す設備です。ホテルでは当たり前に見かけますが、実際に設置する側になると、意外と費用がかかります。 非常用照明 停電時でも避難経路を確保するための設備です。築年数の古い建物では、追加工事が必要になるケースがあります。 消火器 最も身近な設備ですが、設置本数や場所にもルールがあります。「置いておけばいい」というものではありません。 開業計画を左右する「スプリンクラー問題」 消防法対応の中でも、特に大きなインパクトを持つのがスプリンクラーです。建物の規……

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なぜ旅行業の行政書士が日本版DBSに取り組むのか

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 このブログをお読みいただいている皆さまはご存じかと思いますが、私は行政書士になる前、運輸会社で勤務したのち旅行業の世界で37年間仕事をしてきました。添乗員として世界中を飛び回った時代。法人営業として企業や学校の旅行を担当した時代。企画旅行の造成や販売に携わった時代。そして今、立場は変わっても私が一貫して向き合ってきたのは「人の安心」でした。 行政書士として開業してからは、旅行業登録、旅館業許可、民泊・簡易宿所、観光法務など、これまでの経験を活かしながら、観光や旅行業、宿泊に関わる情報を発信しまた事業者の皆さまを支援してきました。 そのため、「田中さんが日本版DBS(こども性暴力防止法)を取り扱うのは少し意外ですね」と仲間から言われることがあります。 確かに一見すると、旅行業と日本版DBS。旅館業と児童福祉。まったく異なる分野のように見えるかもしれません。しかし私自身は、むしろ同じ根っこを持つテーマだと考えています。今日はそのお話をしたいと思います。 旅行業界で学んだ「安全は準備によって守られる」 旅行業の仕事は、単に旅行商品を販売することではありません。👉お客様の命と安全を預かる仕事です。添乗員時代には、「全員が無事に帰宅すること」が何よりも重要でした。貸切バスの手配。宿泊施設の選定。食事場所の確認。緊急時の対応。旅行業では、お客様には見えないところで数え切れないほどの準備と安全管理が行われています。 旅行が無事に終わることは当たり前。しかしその当たり前は、多くの人の責任と努力によって支えられているのです。 私は37年間の現場経験の中で、「問題が起きてから対応するのではなく、問題が起きないように備える」ことの大切さを何度も学びました。 日本版DBSにも共通する考え方 私が日本版DBS(こども性暴力防止法)の制度を知ったとき、最初に感じたのはその共通点でした。日本版DBSも、問題が発生してから対応する制度ではありません。「子どもたちが安心して過ごせる」「無事に帰宅できる」環境を作るために、事前に仕組みを整える制度です。 ・認定こども園。・放課後等デイサービス。・児童発達支援事業所。・学童保育。そして学習塾やスポ……

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横浜で旅館業を始めるなら必読!用途地域と建築基準法の落とし穴|第3話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区・中田駅)の行政書士のブログです。前回は、「事業計画と立地選び」 事業計画と立地選びのポイント|第2話についてお話ししました。 旅館業開業を目指す方の多くは、「良い物件を見つけたい」と考えます。 もちろん、それは間違いではありません。しかし実務の現場では、「良い物件だと思ったのに営業できなかった」というケースが少なくありません。その理由が、用途地域と建築基準法です。 旅館業許可の相談で行政書士が最も多く受ける質問も、👉「この物件で旅館業はできますか?」です。しかし、その答えは建物を見るだけでは分かりません。土地のルール建物の履歴現在の法令との関係それらを総合的に確認して初めて判断できます。今回は、旅館業開業を目指す方が最初にぶつかる「法規制の壁」についてお話ししたいと思います。 「良い物件」と「営業できる物件」は違う 旅行業時代、私は全国の旅館やホテルを見てきました。景色が良い。駅から近い。建物が魅力的。そんな理由で人気になっている施設もたくさんありました。しかし行政書士として物件を見ると、また違う視点が加わります。それは、「この建物で本当に営業できるのか」という視点です。実際に、物件契約後に相談を受け、調査した結果、想定していた旅館業営業が難しいことが判明するケースもあります。宿づくりは、物件取得から始まるように見えて、本当は法的に営業できるかの確認から始まるのです。 用途地域とは何か 旅館業を考える上で、まず確認しなければならないのが用途地域です。用途地域とは、都市計画法によって定められた👉「この地域ではどんな建物や事業が認められるか」というルールです。例えば、•第一種低層住居専用地域•第一種中高層住居専用地域•近隣商業地域•商業地域•準工業地域などがあります。同じ横浜市内でも、用途地域によって旅館業との相性は大きく変わります。 静かな住宅街だから向いているとは限らない 相談者の方から、行政書士はよくこんな言葉を聞きます。「静かな住宅街なので宿に向いていると思うんです」宿泊者目線では魅力的です。しかし、法務目線では別の見方になります。 住宅系用途地域では、周辺環境への……

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横浜で失敗しない旅館業開業!事業計画と立地選びのポイント|第2話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区・中田駅)の行政書士のブログです。前回は、「なぜ今、旅館業なのか」旅行業出身の行政書士が語る宿づくりの第一歩|第1話についてお話ししました。 今回は実際の開業準備に入り、旅館業開業で最も重要な「事業計画」と「立地選び」についてお話しします。 行政書士が旅館業の相談を受けていて感じるのは、「許可が取れないケース」よりも、実は👉「物件選びで失敗しているケース」の方が多いということです。旅行業界でも、立地を間違えた施設が苦戦する姿を数多く見てきました。そして行政書士になった今は、さらにその前段階である「そもそも営業できない物件を契約してしまう」というケースも見ています。宿づくりは、👉実は物件選びの段階で大部分が決まっているのです。 旅館業開業で最初に考えるべきは「どんな宿を作りたいか」 旅館業開業を考えると、どうしても•許可•建築•消防に意識が向きがちです。 しかし私は最初に、必ずこう考え質問します。👉「どんなお客様に泊まってほしいですか?」です。例えば、•家族旅行向けの一棟貸し•インバウンド向けの宿•ビジネス客中心のホテル•古民家再生型の旅館•サイクリスト向けの宿により、必要な立地も建物も全く違います。旅行業時代も、売れる商品は「誰に売るか」が明確でした。宿泊業も同じです。 まずは、👉どこでどんな宿を作りたいのかを明確にすることが重要です。 「やりたいこと」を法務の言葉に翻訳する 旅館業を始めたい相談者の方の夢は、とても魅力的です。例えば、•「古民家でゆっくり過ごしてほしい」•「地域の人と交流できる宿にしたい」•「横浜らしい滞在体験を提供したい」こうした想いは宿づくりの原点です。しかし行政書士の立場から見ると、これを「どの制度で実現するか」に翻訳する必要があります。・旅館業なのか。・簡易宿所なのか。・あるいは別の形態なのか。制度によって、必要な設備や許可条件は大きく変わります。夢とルールの接点を探すことが、開業準備の第一歩です。 立地選びで失敗すると取り返しがつかない 実は「どこでも旅館業ができる」わけではない意外と知られていませんが、旅館業は……

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横浜で旅館業を始めたい人へ!旅行業出身の行政書士が語る宿づくりの第一歩|第1話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区・中田駅)の行政書士のブログです。今回から、【旅館業開業完全ガイド】~旅行業37年の行政書士が教える、長く続く宿づくり~をスタートします。旅館業に興味をお持ちの方、将来宿を開業してみたい方、民泊や簡易宿所からステップアップを考えている方へ向けて、許可取得だけではなく、•事業計画•建築基準法•消防法•資金計画•IT活用•地域との共存まで。👉「長く続く宿づくり」を実務目線でお伝えしていきます。ぜひ本シリーズを最後までお付き合いください。 なぜ今、旅館業なのか ここ数年、民泊や簡易宿所に関する相談が増えています。一方で私が感じているのは、「もっと本格的な宿をやりたい」という相談も増えていることです。例えば、•古民家を活用したい•空き家を再生したい•地域観光に貢献したい•将来的には法人化したいそんな思いを持つ方が少なくありません。そしてその先にあるのが、「旅館業」という選択肢です。 37年間「旅を売る側」にいた経験から 旅行会社時代、私は全国の旅館やホテルを見てきました。売れる宿も、消えていく宿も見てきました。その中で感じたことがあります。それは、「良い宿=豪華な宿ではない」ということです。👉実際に長く愛される宿には共通点があります。1.地域に根付いている2.お客様との距離が近い3.また来たいと思わせるということです。つまり、宿泊業は建物だけで決まる仕事ではないのです。 旅館業は「許可ビジネス」ではない 行政書士というと、どうしても「許可を取る人」というイメージがあります。もちろん、旅館業には許可が必要です。しかし私は、旅館業への支援を「許可ビジネス」だとは思っていません。本質は、👉地域に活気を与える「観光事業」です。 宿は地域の入口になる 旅行業界の中での考えでは、宿は単なる宿泊施設ではありません。その地域の第一印象を決める場所です。例えば、横浜に来た旅行者が、最初に接するのが宿だったとします。その体験によって、横浜という街の印象が決まることもあります。だからこそ、宿には大きな役割があります。 旅館業と民泊・簡易宿所の違い 最近は、民泊や簡易宿所から旅館業へ興味……

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横浜の宿泊業を“資産”に変える!行政書士が語るホワイト経営成功戦略|最終話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区・中田駅)の行政書士のブログです。 いよいよ、「簡易宿所・民泊 開業後の落とし穴」シリーズも最終回となりました。ここまで、順番に•民泊180日制限•OTA依存が危険•レビュー炎上の恐怖•ゴミ問題は命取り•清掃崩壊が招く悪循環•管理委託に潜む罠•現場不在が招く事故と崩壊•マンションの管理規約変更で危機に•消防の抜き打ち査察•価格競争地獄•インバウンド依存•旅行業法•地域共存について全13話でお話してきました。 一見するとバラバラなテーマに見えます。しかし実は、すべて一つにつながっています。それが、👉「ホワイト経営」です。 私が37年間の旅行業人生で見てきたもの 旅行業界で37年間仕事をしてきました。その中で、伸びる会社も、消えていく会社も見てきました。そこで感じたことがあります。それは👉「近道を探す会社ほど長続きしない」ということです。 宿泊業の成功は意外と地味 SNSでは、•満室経営•インバウンド特需•高収益民泊が目立ちます。しかし本当に長く続く宿は、意外なほど地味です。毎日、•清掃する•点検する•記録する•地域に配慮するその積み重ねです。 図解|宿が資産になる構造 【利益】 ↑【集客】 ↑【レビュー】 ↑【運営品質】 ↑【法令遵守・地域共存】私が思うに、宿泊業はこの順番です。多くの方は、利益から考えます。しかし本当は逆です。法令遵守と地域共存が土台になります。 ホワイト経営は遠回りではない よく、「そこまでやる必要がありますか?」という質問を受けます。しかし、私はこう考えています。👉「ホワイト経営は最大の利益戦略」です。なぜなら、トラブルが少なくなるからです。 長く続く宿は地域に応援されている 旅行業界で見てきた成功事例も同じでした。地域から嫌われる施設は、長続きしません。逆に、地域から応援される施設は強い。 行政書士として思うこと 行政書士の仕事は、許可を取ることではありません。本当に大切なのは、「続く仕組み」を作ることです。 これから旅館業を目指す方へ 今回のシリーズでは、民泊や簡易宿所を中心にお話ししてきました。……

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地域と対立した宿はなぜ消えるのか?横浜の宿泊業と共存経営の現実|第13話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区)の行政書士のブログです。無事に民泊・簡易宿所の開業にこぎつけた後、待っているのは“運営の現実”です。法律・運営・地域トラブルの落とし穴を、実務視点で解説するシリーズです。ぜひ最後までお付き合いください。前回は、「民泊でツアー販売はNG?旅行業法違反になる危険な境界線」|第12話について解説しました。そして今回は、👉「地域との共存」についてお話ししたいと思います。このシリーズも、いよいよ最終話直前となりました。振り返ると、• ゴミ問題• レビュー炎上• 清掃品質• 消防設備• 管理規約• インバウンド依存• 旅行業法など、さまざまなテーマを扱ってきました。しかし実は、そのすべてに共通するものがあります。それが、👉「地域との関係」です。 宿泊業は地域の中で営業させてもらう仕事 宿泊業は単なる不動産賃貸ではありません。地域に外から人を呼び、その地域の中で営業させてもらう事業です。だからこそ、• 騒音• ゴミ• 路上喫煙• 深夜の出入りなどが発生すると、近隣住民との摩擦が生まれます。実際、宿泊業の相談を受けていると、行政処分よりも先に、「地域との関係悪化」で苦しくなるケースを数多く見てきました。 法律違反ではなくても嫌われることはある ここは重要なポイントです。例えば、法律上は問題ない運営だったとしても、• 挨拶をしない• クレーム対応が遅い• ゴミ置場が汚い• 共用部を占有するこうしたことが積み重なると、地域の印象は悪くなります。そして、「あの宿ができてから迷惑だ」という空気が生まれます。宿泊業で本当に怖いのは、行政指導だけではありません。👉「地域から応援されなくなること」なのです。 旅行業界で見てきた「消える観光事業」 旅行業時代、私は多くの観光地を見てきました。その中で長く続く施設には共通点がありました。それは、👉「地域との関係が良い」ことです。逆に、短期間で消えていった施設には、• 地域との対立• 苦情の放置• 一方的な利益追求が見られることもありました。観光事業は、地域から孤立すると続きません。これはホテルでも、旅館でも、民泊でも同じです。 横浜だからこ……

民泊でツアー販売はNG?旅行業法違反になる危険な境界線|第12話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区)の行政書士のブログです。無事に民泊・簡易宿所の開業にこぎつけた後、待っているのは“運営の現実”です。法律・運営・地域トラブルの落とし穴を、実務視点で解説するシリーズです。ぜひ最後までお付き合いください。 前回は、宿泊業のインバウンド依存は危険?観光需要消失で生き残る宿とは|第11話について解説しました。 そして今回は、「旅行業法」のお話です。実は宿泊業を運営している方が、良かれと思って行っているサービスの中に、旅行業法違反となる可能性があるものがあります。私は旅行業界で37年間仕事をしてきました。そして現在は行政書士として、旅行業登録や宿泊業支援を行っています。だからこそ感じるのですが、👉「旅行業と宿泊業の境界線」は世間一般には意外と知られていません。 「親切」が違法になることがある 宿泊業のオーナー様は、お客様に喜んでもらいたいと思っています。それ自体は素晴らしいことです。しかし、その親切が法的には問題になることがあります。例えば、•空港送迎•観光案内付きプラン•オリジナル観光ツアー•体験プログラム販売などです。 オーナー様としては、👉「地域の魅力を伝えたい」だけかもしれません。しかし、一定の条件を超えると、「旅行業」に該当する可能性があります。 旅行業とは何か 先ほどの旅行業法では、「報酬を得て、旅行サービスの手配や募集を行う」場合、原則として旅行業登録が必要になります。例えば、•宿泊•運送•観光施設などを組み合わせて販売する行為です。つまり、単に宿泊場所を提供する宿泊業と、旅行全体を組み立てる旅行業は、法律上まったく別の業種なのです。※詳しくはブログ「旅行業登録・開業・経営アドバイス」のシリーズをご覧ください。 危険なのは「セット販売」 実務上よくあるのが、「宿泊+○○」です。例えば、•宿泊+観光ガイド•宿泊+送迎•宿泊+体験プログラムなど。このような形で料金をまとめて受け取ると、👉旅行業法上の問題が生じる可能性があります。ここは非常に注意が必要です。ですから私は経営安定のためにも旅行業の登録(第3種、地域限定)を強くお勧めしています。 空港送迎は……

宿泊業のインバウンド依存は危険?観光需要消失で生き残る宿とは|第11話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区)の行政書士のブログです。無事に民泊・簡易宿所の開業にこぎつけた後、待っているのは“運営の現実”です。法律・運営・地域トラブルの落とし穴を、実務視点で解説するシリーズです。ぜひ最後までお付き合いください。前回は、宿泊業の価格競争地獄!安売りが宿を壊す本当の理由|第10話について解説しました。そして今回は、「インバウンド依存」についてです。 👉近年、横浜でも外国人旅行者が急速に戻ってきました。みなとみらい、中華街、新横浜周辺などでは、外国語が飛び交う光景も珍しくありません。宿泊施設にとっては追い風です。しかし私は少し気になることがあります。それは、「インバウンドが来る前提」で事業計画を考えている宿が増えていることです。旅行業界で37年間仕事をしてきましたが、観光需要というものは、決して永遠に安定ではありません。 コロナ禍で起きた「予約ゼロ」の現実 今でも忘れられないのが、2020年以降のコロナ禍です。それまで満室だったホテルや旅館が、突然予約ゼロになりました。旅行会社で働いていた私も出社ができず自宅待機。これは誰も予想していませんでした。 観光業界は、地震や台風、リーマンショックなども経験してきました。しかし、「世界中の人が移動しなくなる」という事態は私も初めてでした。そして多くの宿が、「需要がある前提」で経営していたことに気付かされたのです。 インバウンド需要は自分でコントロールできない 例えば、•円高への転換•国際情勢悪化•感染症•航空便減少•外交問題など。これらは宿泊施設側ではどうにもできません。つまり、「インバウンド需要」は重要ですが、「自分でコントロールできない売上」でもあるのです。経営で怖いのは、👉自分でコントロールできないものへ依存することです。 宿泊業は「需要変動産業」である 旅行業時代も感じていましたが、観光業は景気の影響を強く受けます。真っ先に削られるのは、旅行費やレジャー費だからです。宿泊業も同じです。需要がある時は良いのです。問題は、「需要が減った時」です。その時に、どう生き残るかが経営の本質だと思います。 インバウンドだけではなく国内需要も見る 横……