田中穂積 20th page

横浜の行政書士が教える!旅行業登録の申請手順と必要書類【第3話】

はじめまして!横浜の行政書士、田中です。37年にわたり旅行業の最前線で「旅を売る」現場を駆け抜けてきた経験を活かし、現在は「旅のインフラを作る」側から業界を支えています。旅行業は地域を支える大きな力を持っていますが、新規参入には特有の障壁が存在します。「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」を一年後に控えインバウンドを含め旅行需要が加速する今、まさに「今が参入の好機」だと確信しています。確実な一歩を踏み出すために、まずは旅行業登録の全体像を一緒に紐解いていきましょう。 旅行業登録の申請手順と必要書類|スケジュールを完全解説|第3話 「要件はクリアできそう。でも、いつから予約を受け付けていいの?」これはどのような事業であれ開業準備中のお客様が最も多くいただく疑問点です。旅行業は、書類を出せばすぐに許可が下りるわけではありません。今回は、行政書士が実務で案内している「申請から営業開始までのタイムスケジュール」と、「準備すべき書類」の全体像を公開します。 申請から営業開始までの標準スケジュール 結論から言うと、準備を始めてから営業を開始できるまで、最短でも3〜4ヶ月は見ておく必要があります。1.事前準備(~2ヶ月): 定款の作成・変更、資金確保・増資(必要な場合)、旅行業務取扱管理者の選任、事務所の確保2.行政庁への申請: 主たる営業所を管轄する都道府県(第1種は営業所を直轄する運輸局・審査は観光庁)へ書類を提出3.審査期間(30日〜50日): 行政庁側で書類の不備や要件の確認が行われます4.登録通知: 審査をパスすると「登録通知書」が届きます5.営業保証金の供託(登録から30日以内): 法務局への供託、または旅行業協会への分担金納付。6.営業開始!: 登録番号を掲示し、ようやく旅行商品の販売・契約が可能になります。 行政書士のアドバイス: 登録通知が届く前に旅行の「広告」や「予約受付」を行うことはできません。オープンの日程から逆算して、余裕を持った申請が必要です。 準備すべき主な書類(チェックリスト) 申請書類は多岐にわたり、一つでも不備があると受理されません。主な必要書類は以下の通りです。•旅行業登録申請書: 規定の様式に従って作成します。•事業計画書・収支予算書: 今後の事業の見通しを記載し……

横浜の行政書士が教える!旅行業登録の財産・人・資格の条件【第2話】

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「旅行業登録の種類と区分の選び方」として、第1種。第2種。第3種。地域限定旅行業。旅行業者代理業。それぞれで取り扱える業務の違いについて整理しました。では、「やりたい旅行業の区分が決まれば、すぐに登録申請できるのか」というと、そうではありません。旅行業登録には、財産。人。資格。など、事前に満たしておかなければならない条件があります。特に、「会社を作ったので旅行業登録をしたい」「旅行業務取扱管理者を採用したので申請したい」という段階で初めて財務状況を確認すると、予定どおり開業できないこともあります。今回のポイントは、👉 旅行業登録は、申請書を作り始める前に「財産」と「人」の条件を確認することが大切ということです。 旅行業登録で確認したい3つの条件 旅行業登録では、大きく整理すると、1.財産的基礎があること2.旅行業務取扱管理者を選任できること3.登録の拒否事由に該当しないことなどを確認します。横浜で第2種・第3種・地域限定旅行業の登録を申請する場合は、神奈川県が登録行政庁となります。神奈川県では、本申請の前に貸借対照表などを提出し、基準資産額の確認を受ける流れが設けられています。つまり、👉 書類をそろえる前に「そもそも登録要件を満たしているか」を確認することが重要です。 財産的基礎|基準資産額は資本金だけでは決まらない 旅行業登録でまず確認したいのが、基準資産額です。横浜で申請することの多い区分では、次の基準があります。•第2種旅行業 700万円以上•第3種旅行業 300万円以上•地域限定旅行業 100万円以上神奈川県では、基準資産額をおおむね次の考え方で算出します。資産- 創業費その他の繰延資産- 営業権- 負債- 不良債権- 営業保証金または弁済業務保証金分担金です。ここで注意したいのは、資本金=基準資産額ではないということです。既存法人が新たに旅行業へ参入する場合は、原則として最近の事業年度の貸借対照表などから判断します。そのため、「資本金が500万円あるから第3種なら大丈夫」とは単純には言えません。負債や不良債権、保証金などを差し引いた結果、基準を下回ることもあります。基準資産額が足りない場合基準を満たしていない場……

横浜の行政書士が教える!旅行業登録の種類と区分の選び方【第1話】

はじめまして。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 私は旅行業界で37年間、旅行商品の企画・販売をはじめ、旅行業の現場に携わってきました。現在は行政書士として、「旅行会社を立ち上げたい」「宿泊施設で、宿泊と周辺アクティビティを組み合わせて販売したい」「貸切バス事業者として、旅行業にも参入したい」といったご相談に対応しています。こうした事業を始めるとき、最初に確認しなければならないのが、そもそも旅行業の登録が必要なのか。そして、必要ならどの区分を選ぶのか。という点です。旅行業には、第1種、第2種、第3種、地域限定旅行業など複数の区分があり、できる業務の範囲も異なります。今回のポイントは、👉 「大きな区分を取れば安心」ではなく、自分が行いたい旅行ビジネスに合った登録区分を選ぶことです。旅行業開業の最初の一歩として、旅行業登録の基本から整理していきます。 「旅行業」に該当するのはどんなビジネス? 旅行業法では、報酬を得て、法律で定められた旅行に関する一定の行為を事業として行う場合、原則として旅行業の登録が必要になります。代表的なのは、・旅行者のためにホテルや旅館を手配する・航空券や鉄道、貸切バスなどを手配する・宿泊と交通などを組み合わせた旅行商品を企画・販売する・旅行者から依頼を受け、旅行日程を作成するといった業務です。たとえば、「ホテルを紹介しただけ」なのか、「宿泊と体験プログラムを組み合わせ、代金を受け取って販売した」のかでは、旅行業法上の扱いが変わる可能性があります。そのため、新しい観光サービスを始める場合には、何を販売するのか誰から代金を受け取るのか誰のために手配するのかどこまで自社が関与するのかを整理することが重要です。「旅行会社」という名称を使っていなくても、実際に行う業務の内容によって旅行業登録が必要になる場合があります。 旅行業にはどんな登録区分がある? 旅行業は、取り扱う業務の範囲によって主に次のように分かれています。 第1種旅行業 海外・国内を問わず、幅広い旅行業務を取り扱うことができます。海外の募集型企画旅行まで自社で企画・実施できる、最も業務範囲の広い区分です。大規模な総合旅行会社などが想定される区分で、財産的な要件も高く設定されています。 第2種旅行業 ……