02運営実務編(放デイ、児発、B型、GH) 2nd page

横浜の障害福祉事業所に必要な研修・委員会|第6話

~年間予定を整理する~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、個別支援計画について、作成すること。説明・同意を得ること。モニタリングすること。記録を残すこと。を一つの流れとして管理する大切さをお伝えしました。しかし、障害福祉サービスの運営で管理しなければならないのは、個別支援計画だけではありません。指定後は、虐待防止。身体拘束等の適正化。感染症対策。業務継続計画(BCP)。などについて、研修。委員会。訓練。記録。を年間を通して実施していく必要があります。今回のポイントは、👉 必要な研修や委員会を「覚えておく」のではなく、年間予定にして管理することです。 研修・委員会は「その都度考える」と漏れやすい 障害福祉事業所では、「そろそろ虐待防止研修をやらないと」「BCP訓練は今年やっただろうか」「委員会の議事録は残っているか」と、その都度確認していると漏れが生じやすくなります。特に、管理者。サービス管理責任者。児童発達支援管理責任者。が日常業務と兼務している事業所では、後回しになりやすい部分です。そこで必要になるのが、年度の最初に年間予定を決めてしまうことです。 まず押さえたい4つのテーマ 事業所のサービス種別によって確認事項は異なりますが、まず意識したいのが次の4つです。 虐待防止 障害福祉サービス等では、虐待防止委員会の設置、従業者への研修、担当者の配置などが求められています。厚生労働省も、指定障害福祉サービスや障害児通所支援について、これらの措置を講じることを求めています。研修を行っただけではなく、いつ実施したか。誰が参加したか。何を扱ったか。を記録しておきます。 身体拘束等の適正化 身体拘束等の適正化についても、委員会。指針。研修。記録。が重要です。厚生労働省の現行の取扱いでは、身体拘束適正化検討委員会と研修について、少なくとも年1回以上の実施が基準上の確認点となっています。虐待防止委員会と一体的に運営することも可能とされています。 感染症対策 感染症については、委員会。指針。研修。訓練。を計画的に行います。厚生労働省は、障害福祉サービス事業者について、感染症対策委員会、指針、研修、訓練などの取組を求めています。 BCP ……

個別支援計画はなぜ重要?|作成・見直し・記録の基本|第5話

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「横浜の障害福祉事業所で減算を防ぐには」として、人員。研修。委員会。記録。個別支援計画。など、日々の運営を基準に合った状態にしておくことが、減算を防ぐ基本だと見てきました。 今回は、その中でも特に重要な、個別支援計画について考えます。個別支援計画というと、「作成してファイルに入れておく書類」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、本来はそうではありません。👉 個別支援計画は、利用者にどのような支援を行うのかを事業所全体で共有し、支援を振り返るための中心となるものです。 個別支援計画は「支援の設計図」 利用者によって、生活状況。困っていること。希望。できること。目標。必要な支援。は異なります。そのため、全員に同じ支援を行うのではなく、その人に必要な支援を整理することが必要になります。そこで作成されるのが、個別支援計画です。たとえば、どのような生活を目指しているのか。何をできるようになりたいのか。どんな支援が必要なのか。誰がどのように支援するのか。を整理します。👉 個別支援計画は、「何を支援するか」を職員間で共有するための設計図と考えると分かりやすいでしょう。 最初はアセスメントから始まる 個別支援計画は、いきなり目標を書くところから始まるわけではありません。まず、利用者本人の状況。生活環境。本人の希望。家族の意向。課題。強み。などを把握します。これが、アセスメントです。厚生労働省も、利用者本人や家族の希望を聞き取り、その人に合った目標や支援方法を検討することを、個別支援計画作成の重要な過程として示しています。 👉 「事業所がしてあげたいこと」ではなく、「本人がどうなりたいのか」から考えることが基本です。 計画を作ったら職員全体で共有する 個別支援計画を作成しても、サビ管や児発管だけが内容を知っている状態では、日々の支援につながりません。実際に支援を行う職員が、目標。支援内容。注意すること。本人の希望。を理解している必要があります。そのため、個別支援計画と日々の支援記録がつながっているかを見ることが大切です。👉 計画に書いてあることと、現場で行っている支援が……

横浜の障害福祉事業所で減算を防ぐには|運営管理の基本|第4話

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「障害福祉サービスの加算は届出を出せば終わり?」として、加算は届出を提出するだけではなく、人員。支援内容。研修。記録。などの要件を継続して満たすことが重要だと見てきました。 今回は、その反対側にある、減算について考えます。障害福祉サービスでは、「どんな加算が取れるか」に目が向きやすいのですが、実際の運営では、「何を満たしていないと報酬が減るのか」を把握しておくことも重要です。👉 減算を防ぐ基本は、請求時に確認することではなく、日々の運営を基準に合った状態にしておくことです。 そもそも減算とは何か 障害福祉サービスでは、一定の運営基準や人員基準などを満たさない場合に、本来の報酬から一定額が減額されることがあります。これが、減算です。たとえば、必要な人員を確保できていない。必要な計画が作成されていない。必要な研修や委員会が実施されていない。必要な記録が残されていない。など、運営上の不備が報酬に影響する場合があります。👉 減算は「請求の問題」ではなく、「運営の問題」が報酬に表れたものと考えると分かりやすいでしょう。 人員が不足すると減算につながることがある 事業所を運営していると、職員の退職。休職。欠勤。勤務時間の変更。などが起こります。その結果、必要な人員基準を満たせなくなることがあります。ここで注意したいのは、「職員が一人辞めた」という出来事だけを見るのではなく、その結果として、現在の人員配置が基準を満たしているかを確認することです。さらに、人員基準。変更届。加算。減算。が同時に関係する場合もあります。👉 人員変更があったら、単なる採用問題ではなく、報酬への影響まで確認しましょう。 個別支援計画は作成・見直しまで管理する 障害福祉サービスでは、個別支援計画が支援の基本になります。しかし、計画書が一枚ファイルに入っていればよいというものではありません。利用者の状況を把握する。計画を作成する。本人や家族へ説明する。支援を行う。モニタリングを行う。必要に応じて見直す。という一連の流れがあります。これらが適切に行われていない場合、報酬上の問題につながることがあります。👉 「計画を作……

障害福祉サービスの加算は届出を出せば終わり?|算定要件と記録の基本|第3話

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「横浜の障害福祉事業所で変更届が必要になるとき」として、人員、管理者、サビ管・児発管、運営規程などに変更があった場合の手続を見てきました。 今回は、指定後の運営で特に重要な、加算について考えます。障害福祉サービスでは、一定の人員配置や支援、体制などの要件を満たすことで、基本報酬に加えて加算を算定できる場合があります。しかし、「体制届を提出したから、その後はずっと算定できる」というものではありません。👉 加算は、「届出を出すこと」よりも、「算定要件を満たし続けること」が重要です。 そもそも加算とは何か 障害福祉サービスの報酬には、基本となる報酬に加えて、一定の人員配置。支援体制。専門職の配置。支援実績。研修や取組。などを評価する加算があります。放課後等デイサービス。児童発達支援。就労継続支援B型。共同生活援助(グループホーム)。それぞれのサービスで、算定できる加算や要件は異なります。重要なのは、👉「取れそうな加算を探す」だけでなく、自分の事業所が実際にその要件を満たせるかを確認することです。 加算には「体制届」が必要なものがある 加算の中には、算定を開始する前に、介護給付費算定に係る体制等に関する届出いわゆる「体制届」を提出するものがあります。横浜市でも、加算・減算を新たに算定する場合、算定を終了する場合、種類が変わる場合などについて体制届の提出を案内しています。(横浜市公式サイト)ただし、👉 届出を提出することと、加算の要件を満たしていることは別の問題です。書類だけ整えても、実際の運営が要件に合っていなければ適正な算定にはなりません。 人員が変われば加算にも影響する 加算では、人員配置が要件になっているものがあります。そのため、職員が退職した。勤務時間が減った。常勤・非常勤が変わった。資格者の配置が変わった。サビ管・児発管などの体制が変わった。といった場合には注意が必要です。前回の記事で取り上げた「人員変更」は、変更届だけの問題ではありません。算定している加算にも影響しないかを一緒に確認する必要があります。👉 人員が変わったら、「変更届+人員基準+加算」の3つを確認する習……

横浜の障害福祉事業所で変更届が必要になるとき|人員・住所・運営規程|第2話

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回は、「障害福祉事業所は指定後に何をする?|運営実務の全体像」として、人員。変更届。加算・減算。記録。研修。報酬。運営指導。など、指定後に続く実務の全体像を見てきました。 今回は、その中でも最初に迷いやすい、変更届を取り上げます。事業所を運営していると、職員が変わる。管理者が変わる。サビ管・児発管が変わる。営業時間を変える。運営規程を見直す。所在地を変更する。といったことがあります。こうした変更の中には、行政への届出が必要なものがあります。👉 指定後の基本は、「何か変わったら、まず変更届が必要ではないか確認する」ことです。 変更届とは何か 障害福祉事業所は、指定申請時に、誰が運営するのか。どこで運営するのか。どのような人員体制か。どのような運営をするのか。などを行政へ届け出ています。その内容に変更が生じた場合に提出するのが、変更届です。つまり、指定を受けたときの情報を、現在の実態に合わせて更新する手続と考えると分かりやすいでしょう。横浜市でも、相談系サービスについて、相談支援専門員や運営規程などに変更があった場合は、原則として変更の日から10日以内に届け出るよう案内しています。(横浜市公式サイト) 人員が変わったらまず確認する 開業後に最も起こりやすいのが、職員の変更です。たとえば、管理者が変わった。サービス管理責任者が変わった。児童発達支援管理責任者が変わった。職員の配置が変わった。勤務時間が変わった。といった場合です。ここで注意したいのは、変更届だけを見ればよいとは限らないということです。人員変更によって、人員基準を満たせるか。常勤換算が変わらないか。加算要件に影響しないか。体制届も必要にならないか。まで確認します。👉 「人が変わった」ではなく、「その変更が人員基準や加算にどう影響するか」まで見ることが重要です。 管理者・サビ管・児発管の変更は早めに確認する 特に、管理者。サービス管理責任者。児童発達支援管理責任者。などの変更は、早めに確認したいところです。これらの職種は、事業所運営の中心となるため、資格。実務経験。研修。勤務形態。兼務。などの要件も関係します。「後任者が決まったから大丈夫」ではなく、その……

障害福祉事業所は指定後に何をする?|運営実務の全体像|第1話

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 前回までの「障害福祉サービス 開業準備編」では、放課後等デイサービス、児童発達支援、就労継続支援B型、共同生活援助(グループホーム)を取り上げながら、物件、人員、運営規程、加算、体制届、指定申請まで見てきました。 今回からは、新シリーズ「障害福祉サービス 運営実務編」です。指定を受けて開業すると、そこから実際の運営が始まります。職員が変わる。利用者が増える。加算を見直す。運営規程を変更する。研修を行う。記録を残す。行政へ届出をする。こうした実務は、指定後ずっと続きます。👉 障害福祉事業所の運営では、「何か変わったら確認する」「必要なことを記録する」「要件を継続して守る」の3つが基本です。今回は、指定後にどのような実務があるのか、まず全体像を整理します。 指定後は「変化」を管理する 指定申請では、開業時点の事業所の状態を行政へ届けます。しかし、開業後はその状態がずっと同じとは限りません。たとえば、管理者が変わった。サビ管・児発管が変わった。職員の勤務時間が変わった。営業時間を変更した。運営規程を変更した。事業所の情報が変わった。といったことがあります。こうした変更の中には、行政への届出が必要なものがあります。👉 指定後の基本は、「何か変わったら、届出が必要ではないか確認する」ことです。 人員基準は開業後も続く 開業時に人員基準を満たしていても、それで終わりではありません。職員の退職。休職。勤務時間の変更。常勤から非常勤への変更。こうしたことによって、人員基準や加算に影響することがあります。特に、サービス管理責任者。児童発達支援管理責任者。などの重要職種に変更がある場合は、早めの確認が必要です。👉 人員管理は、採用だけでなく「基準を守り続けるための管理」です。 加算は「届出後の管理」が重要 障害福祉サービスでは、一定の要件を満たすことで加算を算定できる場合があります。ただし、届出を出したら終わりではありません。必要な人員。支援内容。研修。記録。実績。など、加算ごとに要件を継続して満たす必要があります。一方、要件を満たさなくなった場合には、変更や算定終了の届出が必要になることもあります。&#x1f44……