横浜で障害者グループホームを開設するには|第6話

こんにちは。
横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。
前回は、
「横浜で就労継続支援B型を開業するには」
として、
指定までの流れ。
サービス管理責任者。
職業指導員・生活支援員。
物件・設備。
生産活動。
工賃。
収支計画。
などを整理しました。
今回は、
共同生活援助(障害者グループホーム)
を取り上げます。
B型が主に日中の活動や就労を支援するサービスなのに対して、
グループホームは、
👉障害のある方の地域での生活を支える住まい
です。
そのため、
「住宅を借りて職員を配置すれば始められる」
というものではありません。
住居。
人員。
支援体制。
消防・建築。
夜間や緊急時の対応。
そして横浜市を例にとると、横浜市の新規設置に関する手続。
まで確認する必要があります。
👉 グループホーム開設では、「住める家か」ではなく、
「障害福祉サービスとして安全に生活を支えられる住まいか」を考えることが大切です。
- 1. 障害者グループホームはどんな事業?
- 2. 横浜でグループホームを開設するまでの流れ
- 3. 人員配置は「生活を支える体制」から考える
- 4. 物件は「普通の住宅だから大丈夫」とは限らない
- 5. 消防・建築は契約前に確認する
- 6. 夜間・緊急時の支援をどうするか
- 7. 日中活動との関係も考えておく
- 8. 指定申請と「暮らしの準備」を同時に進める
- 9. 今日の実務ワンポイント
- 10. まとめ
- 11. 今日のチェックポイント
- 12. 行政書士田中穂積の視点
- 13. Q&A|横浜で障害者グループホームを開設するとき
- 14. 次回予告
- 15. \ 障害福祉サービスの開業準備を進めたい方へ /
- 16. クイズ!横浜で障害者グループホームを開設するには
障害者グループホームはどんな事業?
共同生活援助、いわゆる障害者グループホームは、障害のある方が地域の中で共同生活を送りながら、
日常生活上の支援を受ける障害福祉サービスです。
支援するのは、
食事。
相談。
日常生活。
健康管理。
社会生活。
など、利用者の暮らしに関わる部分です。
「住宅を提供する事業」だけではない
グループホームでは、
利用者が実際にそこで生活します。
そのため、
どのような利用者を受け入れるのか。
どの程度の支援が必要なのか。
日中はどこで過ごすのか。
夜間にどのような支援が必要なのか。
緊急時に誰が対応するのか。
まで考えます。
👉 物件を探す前に、「誰の、どのような生活を支えるホームなのか」を整理することが重要です。
横浜でグループホームを開設するまでの流れ
横浜市で障害者グループホームを新たに設置する場合は、
単に物件を確保して指定申請をすればよいわけではありません。
横浜市では、障害者グループホームを計画的に整備しており、年度ごとに新規設置法人の募集・選考を行っています。
2026年8月現在、令和9年度に新規設置する法人の募集も行われています。 【応募期限 令和8年9月10日(木曜日) 17:00厳守】
大きく考えると、
事業計画を整理する
↓
横浜市の募集・手続を確認する
↓
物件・人員・支援体制を確認する
↓
必要な事前相談・選考等
↓
指定申請
↓
指定・事業開始
という流れになります。
横浜市の募集・選考を最初に確認する
横浜市の新規設置法人募集では、
新規設置意向届。
事業計画書。
添付書類。
などの提出が求められ、事業計画書とヒアリングをもとに選考される仕組みがあります。
そのため、
「良い住宅が見つかったから、とりあえず契約する」
という進め方には注意が必要です。
👉 まず、その年度・その計画で新規設置を進められるのかを横浜市の最新情報で確認することが重要です。
※募集時期や選考方法、補助制度などは年度によって変更される可能性があります。
実際に開設を検討するときは、必ず横浜市の最新案内をご確認ください。
人員配置は「生活を支える体制」から考える
共同生活援助では、
世話人。
生活支援員。
サービス管理責任者。
管理者。
などを配置します。
横浜市の基準では、一般的な共同生活援助の世話人は、常勤換算で利用者数を6で除した数以上が基本です。
生活支援員については、利用者の障害支援区分に応じて必要数が変わります。
サービス管理責任者は、利用者30人以下の場合は1人以上が必要です。
世話人・生活支援員の役割
グループホームでは、
食事。
生活上の相談。
日常生活の支援。
健康状態の確認。
など、生活そのものに関わる支援を行います。
そのため、
「最低人数を配置できるか」
だけではなく、
実際の利用者の生活を支えられる勤務体制か
を見る必要があります。
サービス管理責任者も早めに確認する
サービス管理責任者は、
個別支援計画。
利用者の状況把握。
支援内容の調整。
関係機関との連携。
などを担います。
資格・実務経験・研修修了状況などを確認し、
配置予定者が現在の要件を満たしているか
を早めに確認しておきましょう。
👉 グループホームでは、建物だけでなく「24時間の生活をどう支えるか」から人員配置を考える必要があります。
物件は「普通の住宅だから大丈夫」とは限らない
グループホームでは、
戸建住宅。
アパート。
マンション。
などを活用するケースがあります。
しかし、
普通に人が住める住宅だから、
そのままグループホームとして使える
とは限りません。
生活の場としての使いやすさを見る
利用者の居室。
共用スペース。
浴室。
トイレ。
台所。
玄関。
避難経路。
などを確認します。
さらに、
利用者が安全に生活できるか。
職員が支援しやすいか。
プライバシーを確保できるか。
緊急時に対応しやすいか。
といった実際の生活動線も重要です。
消防・建築は契約前に確認する
グループホームでは、
消防法。
建築基準法。
などの確認が非常に重要です。
横浜市の新規設置に関する選定でも、障害福祉サービスの基準だけでなく、
建築基準法や消防法などの関係法令を満たすことが求められています。
後から工事費が増えることもある
物件契約後に、
消防設備の追加が必要だった。
建築上の対応が必要だった。
予定していた使い方が難しかった。
となれば、
開設時期。
改修費。
資金計画。
にも影響します。
👉 グループホームの物件は、「家賃が安い」「間取りが良い」だけで決めず、消防・建築・指定の3方向から契約前に確認することが大切です。
夜間・緊急時の支援をどうするか
グループホームは、
利用者が夜も生活する場所です。
そのため、
日中サービスとは違い、
夜間や緊急時の体制
を考える必要があります。
夜に何か起きたら誰が対応するのか
たとえば、
利用者の体調が悪くなった。
事故が起きた。
災害が発生した。
利用者同士のトラブルが起きた。
という場合、
誰が対応するのか。
誰へ連絡するのか。
医療機関や家族とどう連携するのか。
を決めておきます。
共同生活援助には複数のサービス類型があり、日中サービス支援型では、
共同生活住居ごとに夜間・深夜を通じて勤務する世話人または生活支援員を1人以上配置する基準もあります。
👉 「夜は利用者が寝ているから人員を考えなくてよい」ではなく、
ホームの類型と利用者像に合わせた夜間体制を確認することが必要です。
日中活動との関係も考えておく
グループホームの利用者は、
日中、
就労継続支援B型。
生活介護。
一般就労。
その他の日中活動。
などを利用していることがあります。
そのため、
ホームだけで生活が完結するわけではありません。
B型などとの位置関係も実務上は大切
前回取り上げたB型とグループホームを同じ法人で運営する場合などには、
事業所間の距離。
職員の移動。
情報共有。
緊急対応。
なども考えます。
B型とグループホームの間に全国一律の距離基準があるわけではありません。
しかし、
👉 実際に無理なく支援できる位置関係か
という運営上の視点は、物件選びの段階から持っておきたいところです。
指定申請と「暮らしの準備」を同時に進める
指定申請だけでは、
グループホームは動きません。
開設までには、
・運営規程
・重要事項説明書
・利用契約関係書類
・個別支援計画に関する体制
・事故・緊急時対応
・虐待防止
・感染症対策
・個人情報管理
・職員研修
などを準備します。
さらに、
食事。
日用品。
金銭管理。
服薬。
通院。
夜間対応。
家族との連絡。
日中活動先との連携。
など、
利用者の実際の生活
を想定した準備も必要です。
👉 指定日をゴールにせず、「その日から安心して暮らせる状態」をつくることがグループホームの開設準備です。
今日の実務ワンポイント
横浜でグループホームを始めたい方は、
まず次の5つを書き出してみてください。
① どのような利用者を想定するのか
② どのような生活支援が必要なのか
③ 世話人・生活支援員・サビ管をどう確保するのか
④ どのような物件を想定しているのか
⑤ 横浜市の新規設置に関する最新の募集・手続を確認したか
全部決まっていなくても構いません。
大切なのは、
物件探しだけを先に進めないこと
です。
👉 グループホーム開設では、「利用者・支援・人員・物件・横浜市の手続」を一つの計画として整理してみましょう。
まとめ
横浜で障害者グループホームを開設するには、
利用者像。
支援体制。
世話人・生活支援員。
サービス管理責任者。
物件・設備。
消防・建築。
横浜市の新規設置に関する手続。
夜間・緊急時対応。
開設後の運営。
まで考える必要があります。
グループホームは、
単に住居を提供する事業ではありません。
👉 利用者が地域の中で安心して暮らせる生活の場を、福祉サービスとして継続して運営する事業です。
だからこそ、
「住宅を確保してから考える」
のではなく、
どんな暮らしを、どんな支援体制で支えるのか
から開設計画を組み立てることが大切です。
今日のチェックポイント
□どのような利用者を想定するか整理している
□必要な生活支援を考えている
□サービス管理責任者の確保を進めている
□世話人・生活支援員の配置を確認している
□横浜市の新規設置に関する最新情報を確認している
□候補物件を契約前に確認している
□消防・建築について確認している
□夜間・緊急時の体制を考えている
□日中活動先との連携を考えている
□指定申請と生活面の準備を並行して考えている
すべてにチェックが付かなくても問題ありません。
まずは、
「利用者・支援・人員・物件・横浜市の手続」
の5つから整理してみましょう。
行政書士田中穂積の視点
障害者グループホームの開設では、
物件の存在が大きいため、
「まず住宅を探そう」
となりやすいと思います。
しかし、
良い住宅が見つかったことと、
その住宅でグループホームを開設できることは別です。
横浜市の新規設置に関する手続。
人員基準。
消防。
建築。
利用者への支援。
夜間・緊急時の体制。
までつながっています。
行政書士として大切だと考えているのは、
指定申請書を作ることだけではなく、
物件を契約する前の段階から、開設までに何を確認する必要があるのかを整理すること
です。
👉 「指定を取れるホーム」だけでなく、「利用者が安心して暮らし、事業者も無理なく運営を続けられるホーム」をつくることが大切です。
Q&A|横浜で障害者グループホームを開設するとき
Q1.良い戸建住宅を見つけたら先に契約してもよいですか?
契約前に確認することをおすすめします。
グループホームとして利用する場合には、
指定基準。
消防。
建築。
横浜市の新規設置に関する手続。
などが関係します。
住宅として使えることだけで判断せず、グループホームとして使えるかを確認しましょう。
Q2.世話人を確保すれば人員面は大丈夫ですか?
世話人だけではありません。
サービス管理責任者や生活支援員など、ホームの類型や利用者の障害支援区分などに応じて必要な人員を確認します。
夜間・緊急時にどのように対応するかも含めて勤務体制を考える必要があります。
Q3.横浜市ではいつでも新しいグループホームを開設できますか?
横浜市では障害者グループホームを計画的に整備し、年度ごとに新規設置法人の募集・選考を行っています。 【令和9年度 横浜市障害者グループホーム新規設置法人の募集】応募期限 令和8年9月10日(木曜日) 17:00厳守
そのため、
「物件が決まったから指定申請する」
という進め方ではなく、
まず最新年度の募集・選考・指定に関する手続を確認する
ことが重要です。
次回予告
ここまで、
放課後等デイサービス。
児童発達支援。
就労継続支援B型。
共同生活援助(グループホーム)。
という4つのサービスを個別に見てきました。
次回からは、共通する開業実務です。
次回は、
「障害福祉事業所の人員基準で開業が止まる理由|第7話」
として、
・資格だけでは判断できない理由
・常勤・非常勤
・常勤換算
・兼務
・実務経験
・研修要件
・採用時期
・退職や欠員への備え
などを整理します。
👉 次回は、「必要な人数を採用すれば人員基準を満たせる」と考えず、誰を・どの職種に・どの勤務形態で配置するのかを実務目線で整理します。
\ 障害福祉サービスの開業準備を進めたい方へ /
行政書士田中穂積事務所
― 横浜の行政書士のアトリエ ― では、
放課後等デイサービス、児童発達支援、就労継続支援B型、共同生活援助(グループホーム)など、障害福祉サービス事業所の開業・運営についてご相談を承っています。
例えば、
・開業までのスケジュール整理
・指定申請に必要な要件の確認
・人員配置の確認
・候補物件・設備基準の整理
・行政への事前相談に向けた準備
・指定申請書類の作成・提出支援
・運営規程や各種書類の整備
・開業後の変更届・体制届・加算届
など、事業所の状況に応じて必要な支援を整理します。
障害福祉サービスの開業では、
物件、人員、設備、指定申請、運営準備
がそれぞれ別々ではなく、互いに関係しています。
そのため当事務所では、
「申請書を作ること」だけを目的にするのではなく、
開業までに何を、どの順番で確認すればよいのか
から一緒に整理しています。
👉 横浜で障害者グループホームの開設を検討している段階から、物件・人員・消防・建築・横浜市の手続を一度整理してみませんか。
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▶ 相談から正式依頼までの流れ
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*お知らせ
横浜市では、障害者グループホーム(GH)を計画的に整備しており、年度ごとに新規設置法人の募集・選考を行っています。
2026年8月現在、令和9年度に新規設置する法人の募集も行われています。
【応募期限 令和8年9月10日(木曜日) 17:00厳守】
クイズ!横浜で障害者グループホームを開設するには
前回 横浜で就労継続支援B型を開業するには|第5話
次回 障害福祉事業所の人員基準で開業が止まる理由|第7話
この記事を書いた人 Wrote this article
田中穂積
横浜市泉区・中田駅を拠点に活動する行政書士。旅行業・宿泊業を中心とした観光ビジネスや障害福祉サービスの許認可・開業支援などを行っています。旅行業界37年の経験を生かし、現場と法務の両面から実務情報を発信しています。