横浜で放課後等デイサービスを開業するには|第3話

横浜で放課後等デイサービスを開業するには|第3話

こんにちは。
横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。

前回は、
横浜の障害福祉事業は物件契約前が重要
として、
物件は広さや家賃だけでなく、
指定基準。
設備。
消防・建築。
行政への事前相談。
開業までの資金。
などを確認してから契約することが大切だとお伝えしました。

今回からは、サービスごとの開業準備を横浜市を例にとり具体的に見ていきます。
最初に取り上げるのは、
放課後等デイサービス(放デイ)
です。
横浜で放デイを開業するときには、
物件。
人員。
児童発達支援管理責任者。
指定申請。
運営準備。
を並行して進める必要があります。
👉 大切なのは、「申請書を作ること」ではなく、開業日から逆算して全体を組み立てることです。

放課後等デイサービスの開業で最初に考えたいこと

放課後等デイサービスは、学校に就学している障害のある子どもなどに対して、
授業終了後や学校休業日に必要な支援を行う障害児通所支援です。
単に、
「子どもを預かる場所」
ではありません。
開業するときには、
どのような子どもに、どのような支援を提供する事業所なのか
を考えるところから始まります。
支援内容が物件や人員にもつながる
どのような支援を行うかによって、
必要な職員。
室内の使い方。
設備。
送迎体制。
開業後の運営方法。
も変わります。
そのため、
「まず物件を決める」
「まず職員を採用する」
と一つずつ考えるより、
👉 どのような放デイをつくりたいのかを決め、その計画に合わせて人・物件・運営体制を整える
という考え方が大切です。

横浜で放デイを開業するまでの流れ

横浜市では、放課後等デイサービスなどの新規開設について、指定までの手続が設けられています。
大きく整理すると、
指定前説明会(4月・7月・12月の指定する日)

指定前事前個別相談(指定希望日の前々月16日~末日)

指定前面接・指定申請(指定希望日の前月1~15日)

指定・事業開始(1日付)*横浜市から指定書の送付(指定希望日の当月初旬)
という流れです。

指定前説明会

横浜市では、放課後等デイサービスまたは児童発達支援の指定を受けようとする法人について、
指定前説明会(参加は必須)への参加を求めています。
そのため、
「開業したい月が決まってから申請書を作ればよい」
というわけではありません。
説明会の日程も含め、
希望する開業日から逆算して準備する必要があります。

指定前事前個別相談

説明会の後には、指定前事前個別相談があります。
ここでは、
・事業所の運営方針
・開設時期
・開設場所
・人材確保
・資金状況
なども確認されます。
つまり、
👉 横浜市への指定申請は、書類だけでなく開業計画全体を準備して進める手続
と考えた方が分かりやすいでしょう。

指定前面接・指定申請

その後、
管理者。
児童発達支援管理責任者。
についての確認や面接を経ながら、指定申請へ進みます。
指定手続の日程や提出方法などは変更される可能性があります。
実際に開業を検討するときは、必ず横浜市の最新情報を確認しましょう。

人員配置は物件と並行して確認する

放デイ開業で大きなポイントになるのが、
人員配置
です。
一般的な放課後等デイサービスでは、
児童指導員。
保育士。
児童発達支援管理責任者。
など、必要な職員を配置します。
人数だけそろえばよいわけではない
確認するのは、
「何人いるか」
だけではありません。
資格。
実務経験。
必要な研修。
勤務時間。
常勤・非常勤。
兼務。
なども関係します。
そのための要件、
採用予定者が本当に配置要件を満たしているかを早めに確認することが重要です。

児童発達支援管理責任者は早めに確認する

特に重要なのが、
児童発達支援管理責任者(児発管)
です。
児発管は、個別支援計画をはじめ、事業所の支援を組み立てる中心的な役割を担います。
「児発管として働いた経験がある」
「研修を受けたことがある」
というだけで判断せず、
現在の要件を満たしているかを確認します。
👉 物件を決めてから児発管を探し始めるのではなく、人員確保も同時に進めることが大切です。

物件・設備は契約前に確認する

物件選びの基本は第2話でお伝えしました。
放デイではさらに、
子どもが安全に活動できるか。
必要なスペースを確保できるか。
相談や静養ができるか。
個人情報を適切に管理できるか。
避難経路に問題がないか。
などを具体的に確認します。
放デイとして使える物件か
不動産として条件が良くても、
放デイとして使いやすいとは限りません。
広さだけでなく、
間取り。
動線。
トイレ。
相談・面談スペース。
静養できる場所。
書類を保管する場所。
なども確認します。

横浜市の物件相談も活用する

横浜市では、新規開設時の物件について注意事項を示し、候補物件を確認するための物件相談シートも案内しています。
契約後に、
「追加工事が必要だった」
「予定していた使い方が難しい」
と分かると、開業時期や資金計画にも影響します。
👉 「良さそうな物件だから契約する」のではなく、放デイとして使えるかを確認してから判断することが重要です。

消防・建築も確認する

消防設備。
避難経路。
建築上の用途。
改修の必要性。
などについて、専門的な確認が必要になる場合があります。
行政書士だけで判断するのではなく、
必要に応じて、
横浜市。
消防署。
建築の専門家。
などへ確認していきます。

指定申請と開業準備を同時に進める

指定を受けても、
その日から自然に事業所が動き始めるわけではありません。
指定申請を進めながら、
開業初日の準備
も進めます。

運営書類・ルールを整える

たとえば、
・運営規程
・重要事項説明書
・契約関係書類
・個別支援計画に関する体制
・各種記録様式
・事故・緊急時対応
・虐待防止
・感染症対策
・個人情報管理
・職員研修
などです。
👉 指定日をゴールにせず、「その日から子どもを迎えられる状態」をつくることが開業準備です。

利用者募集・送迎体制も考える

放デイは、
指定を受ければ自動的に利用者が集まる事業ではありません。
どの地域の子どもを対象にするのか。
どのような支援を行うのか。
学校終了後や休業日にどう運営するのか。
送迎をどうするのか。
相談支援事業所などとどう連携するのか。
も考えます。
指定を取れる事業所と、利用され続ける事業所は同じではありません。
開業前から、
「誰に、どのような支援を提供するのか」
を明確にしておきましょう。

日本版DBSなど開業後の体制も意識する

放課後等デイサービスは、
子どもと日常的に関わる事業です。
そのため、
職員採用。
研修。
相談・報告体制。
個人情報管理。
など、子どもの安全を守る運営体制も重要です。
今後は日本版DBSへの対応も関係します。
制度の詳細は別の記事で解説していますが、
開業時から、誰がどの情報をどのように管理するのか
を考えておくことが重要です。

今日の実務ワンポイント

これから横浜で放デイを始めたい方は、
まず次の4つを書き出してみてください。
① 開業したい時期
② どのような子どもに、どのような支援をしたいか
③ 物件・児発管・その他の職員がどこまで決まっているか
④ 横浜市への説明会・事前相談をいつ行うか
全部決まっていなくても構いません。
大切なのは、
何が決まっていて、何がまだ決まっていないのか
を把握することです。
👉 放デイ開業は、申請書からではなく「開業日から逆算した準備表」から始めてみましょう。

まとめ

横浜で放課後等デイサービスを開業するには、
物件。
人員。
児童発達支援管理責任者。
横浜市への事前相談。
指定申請。
運営準備。
を並行して進めます。
一つずつ順番に終わらせるというより、
開業日から逆算して、それぞれを同時に整えていく
イメージです。
👉 放デイ開業で大切なのは、「指定を取ること」ではなく、
「指定を受けた日から実際に子どもを迎えられる事業所をつくること」です。
最初からすべて決まっている必要はありません。
まず、
現在決まっていることと、これから確認すること
を整理してみましょう。

今日のチェックポイント

□どのような子どもを対象にするか考えている
□支援内容を整理している
□開業予定時期を考えている
□横浜市の指定までの流れを確認している
□指定前説明会について確認している
□児童発達支援管理責任者の確保を進めている
□必要な人員配置を確認している
□候補物件を契約前に確認している
□指定申請と運営準備を並行して考えている
すべてにチェックが付かなくても問題ありません。
まずは、
「開業予定日・人員・物件・横浜市への相談」
の4つから整理してみましょう。

行政書士田中穂積の視点

放課後等デイサービスの開業では、
「指定申請を行政書士に依頼する」
というイメージを持たれるかもしれません。
もちろん、指定申請書類の作成・提出支援は重要です。
しかし実際には、
物件。
人員。
児発管。
横浜市への相談。
開業資金。
運営準備。
がすべてつながっています。
行政書士として大切だと考えているのは、
申請書を作ることだけではなく、指定までに何を、どの順番で準備すればよいのかを整理すること
です。
必要に応じて、
「これは横浜市に確認する」
「これは消防署に確認する」
「これは人員確保を先に進める」
と整理していけば、手戻りも減らしやすくなります。
まだ計画が固まっていない段階だからこそ、確認できることがあります。

Q&A|横浜で放課後等デイサービスを開業するとき

Q1.物件と児童発達支援管理責任者は、どちらを先に決めればよいですか?
どちらか一方を先に終わらせるのではなく、
並行して進める
方が現実的です。
物件が決まっても必要な人員を確保できなければ開業できず、
人員を確保しても物件が決まらなければ指定申請を進められません。

Q2.横浜市の説明会前でも物件について確認できますか?
横浜市では、事業開始に関する相談は説明会参加後が原則ですが、
物件・設備について確認したい場合には相談方法が案内されています。
契約を急ぐ場合でも自己判断で進めず、最新の横浜市の案内を確認しましょう。

Q3.行政書士にはいつ相談すればよいですか?
指定申請の直前だけでなく、
物件。
人員。
児発管。
開業時期。
などを具体的に考え始めた段階で、一度全体を整理しておくことには意味があります。

次回予告

次回は、
放課後等デイサービスと同じ障害児通所支援である、
児童発達支援
を取り上げます。
「横浜で児童発達支援を開業するには|第4話」
として、
・指定までの流れ
・人員配置
・児童発達支援管理責任者
・物件・設備
・横浜市への事前相談
・放デイとの違い
・開業準備
などを整理します。
👉 次回は、「放デイと似ているから同じ」と考えず、児童発達支援として何を準備すればよいのかを具体的に見ていきます。

\ 障害福祉サービスの開業準備を進めたい方へ /

行政書士田中穂積事務所
― 横浜の行政書士のアトリエ ― では、
放課後等デイサービス、児童発達支援、就労継続支援B型、共同生活援助(グループホーム)など、
障害福祉サービス事業所の開業・運営についてご相談を承っています。
例えば、
・開業までのスケジュール整理
・指定申請に必要な要件の確認
・人員配置の確認
・候補物件・設備基準の整理
・行政への事前相談に向けた準備
・指定申請書類の作成・提出支援
・運営規程や各種書類の整備
・開業後の変更届・体制届・加算届
など、事業所の状況に応じて必要な支援を整理します。
障害福祉サービスの開業では、
物件、人員、設備、指定申請、運営準備
がそれぞれ別々ではなく、互いに関係しています。
そのため当事務所では、
「申請書を作ること」だけを目的にするのではなく、
開業までに何を、どの順番で確認すればよいのか
から一緒に整理しています。
また、障害福祉サービス事業者の皆さまには、日本版DBSをはじめ、
開業後に関係する制度や運営体制の整備についても必要に応じてご案内しています。
👉 横浜で放課後等デイサービスの開業を検討している段階から、
現在決まっていることと、これから確認することを整理してみませんか。

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*お知らせ 
横浜市では、障害者グループホーム(GH)を計画的に整備しており、年度ごとに新規設置法人の募集・選考を行っています。
2026年8月現在、令和9年度に新規設置する法人の募集も行われています。                   
【応募期限 令和8年9月10日(木曜日) 17:00厳守】
GHについては第6話でお話しする予定です。

クイズ!障害福祉サービスの物件探しで最初に確認したいこと

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前回 横浜の障害福祉事業は物件契約前が重要|第2話
次回 横浜で児童発達支援を開業するには|第4話

この記事を書いた人 Wrote this article

田中穂積

田中穂積

横浜市泉区・中田駅を拠点に活動する行政書士。旅行業・宿泊業を中心とした観光ビジネスや障害福祉サービスの許認可・開業支援などを行っています。旅行業界37年の経験を生かし、現場と法務の両面から実務情報を発信しています。