2026年 10th page

3.日本版DBSはいつから始まる?

~事業者が押さえておきたいスケジュール~ 横浜市泉区・中田駅近くで開業する行政書士が、日本版DBS制度について、子どもと関わる事業者の方に向けて解説します。 前回は、「日本版DBSとは何か ~子どもと関わる事業者が知っておきたい新制度~」についてお話ししました。 日本版DBSは、子どもたちの安全を守るために創設される新しい制度です。しかし実際に問い合わせを受ける中で多いのは、制度の内容そのものよりも、「いつから始まるのですか?」「何を準備しておけば良いのですか?」というご質問です。 実は日本版DBSについては、すでに施行に向けた準備が少しずつ始まっています。申請手続きではGビズIDの活用が予定されており、対象となる事業者の皆さまは、早めに取得準備を進めておくと安心です。 「2026年12月施行だからまだ先の話」と思われるかもしれません。しかし私は旅行業界で37年間、数多くの制度改正や法改正を見てきました。そしていつも感じるのは、制度そのものより、👉施行までの準備期間の使い方が重要だということです。 旅館やホテルでは宿泊者の安全を。旅行業では旅の安全を。そして保育や教育、福祉の現場では子どもたちの安全を。分野は違っても、安全と信頼が事業の土台であることに変わりはありません。 今回は、日本版DBSがいつから始まり、事業者は施行日までに何を準備していく必要があるのかを整理してみましょう。 日本版DBSとは何のための制度なのか 日本版DBSは、子どもと接する仕事に従事する人について、子どもと保護者の安心と安全のために一定の性犯罪歴の確認を行う制度です。正式には、「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」といいます。名前だけでも長いですね。そのため一般的には、「日本版DBS」という呼び方が定着しています。制度の目的は、子どもへの性暴力を未然に防ぎ、👉安心して子どもを預けられる環境をつくることです。 施行日はいつなのか 法律はすでに成立しています。そして施行日は、2026年12月25日とされています。「まだ先だから大丈夫」と思われるかもしれません。しかし実務的には、むしろ今から準備を始める必要があります。 なぜ今から準備が……

横浜の旅館業許可申請を解説!保健所審査と必要書類の実務|第5話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区・中田駅)の行政書士のブログです。前回は、「消防法対策」旅館業許可で苦戦する消防法対策!開業前に知るべき実務|第4話についてお話ししました。旅館業開業を目指す方にとって、用途地域、建築基準法、消防法と並ぶ大きな関門があります。それが、👉保健所による旅館業許可審査です。私も横浜市泉区・中田駅近くで行政書士事務所を運営しておりますが、旅館業の開業、運営のご相談を受ける際にまず確認するのが、「この物件で本当に許可が取れるのか」という点です。そしてその判断に大きく関わるのが保健所なのです。 保健所は何を審査しているのか 旅館業許可というと、「書類を出せば許可がもらえる」と思われることがあります。しかし実際は違います。保健所が見ているのは、単なる書類ではありません。👉宿泊者が安全かつ衛生的に利用できる施設かどうかです。例えば、•客室の構造•採光や換気•洗面設備•トイレ•入浴設備•清掃管理体制などが確認されます。つまり、「営業したい」ではなく、「営業できる施設になっているか」が問われるのです。 図面がすべてのスタートになる 旅館業許可申請で最も重要な書類は何か。私は迷わず図面と答えます。相談時にも、まず図面を見せていただくことがほとんどです。図面を見ることで、•客室数•避難経路•水回り•フロント位置•共用部分などが分かります。保健所との協議も、図面がなければ始まりません。逆に言えば、図面の段階で多くの問題が発見できます。 意外と多い「工事後のやり直し」 実務でよくあるのが、工事を先に進めてしまうケースです。しかし、工事完了後に保健所から「この配置では難しいです」と言われることがあります。そうなると、壁の位置を変更したり、設備を追加したり、大きな費用が発生することがあります。だからこそ、👉事前相談が重要なのです。 必要書類は思ったより多い 旅館業許可申請では、申請書だけ提出すれば良いわけではありません。物件によって異なりますが、例えば、•申請書•施設の図面•付近見取図•建物に関する資料•消防関係書類•法人関係書類などが必要になります。さらに補足資料の提出を求められることもあります。……

2.日本版DBSとは何か~子どもと関わる事業者が知っておきたい新制度~

こんにちは。横浜市泉区・中田駅近くで開業する行政書士が、日本版DBS制度について、子どもと関わる事業者の方に向けて解説します。前回の記事では、「なぜ旅行業の行政書士が日本版DBSに取り組むのか」についてお話ししました。 今回は、そもそも日本版DBSとはどのような制度なのか。そしてなぜ今、多くの事業者が関心を寄せているのかについて考えてみたいと思います。 認定こども園や放課後等デイサービスなどの事業者はもちろん、将来的には学習塾やスポーツクラブなど、子どもと関わる事業者にとっては無関係ではない制度です。 まずは全体像から見ていきましょう。 日本版DBSとは何か 日本版DBSとは、子どもと接する業務に従事する職員等について、一定の性犯罪歴の有無を確認する仕組みです。正式には「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」といいます。非常に長い名称ですが、一般には「日本版DBS(Disclosure and Barring Service)」と呼ばれています。 この制度は、イギリスのDBS制度を参考に創設されたもので、子どもへの性暴力の未然防止を目的としています。制度の中心にあるのは、👉「問題が起きてから対応するのではなく、事前にリスクを減らす」という考え方です。 なぜ日本版DBSが創設されるのか 近年、子どもに対する性犯罪や性暴力に対する社会的関心は高まっています。その中で、子どもと接する仕事に就く人について、一定の確認を行う必要性が議論されてきました。 保護者にとって、👉子どもを預ける施設や事業者は安心できる存在でなければなりません。また事業者にとっても、安全な環境づくりは重要な責任の一つです。 日本版DBSは、子どもたちの安全を守るだけでなく、👉事業者の信頼性向上にもつながる制度として位置づけられています。 どのような事業者が関係するのか 現時点で対応が必要とされているのは、・認定こども園・保育所・放課後児童クラブ・放課後等デイサービス・児童発達支援事業所など、👉子どもと日常的に関わる義務対象事業者です。 また今後は、・学習塾・スポーツクラブ・英会話教室・習い事教室などについても……

横浜の旅館業許可で苦戦する消防法対策!開業前に知るべき実務|第4話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区)の行政書士のブログです。前回は、「用途地域と建築基準法の落とし穴」|第3話についてお話ししました。そして今回は、旅館業開業を目指す方がほぼ確実に直面する、もう一つの大きな壁についてお話しします。それが、消防法です。旅館業の相談を受けていると、「用途地域は問題ありませんでした」「建築も何とかなりそうです」という段階で安心される方が多いのですが、実はそこから消防署との協議が始まります。そして現実には、この消防法対応で開業計画そのものが大きく変わるケースも少なくありません。 なぜ消防法はここまで厳しいのか 旅館やホテルは、不特定多数の方が宿泊する施設です。宿泊者は建物に慣れていません。夜間に火災が発生した場合、避難経路も分からない状態です。そのため消防法では、一般住宅よりも厳しい安全基準が求められます。宿泊者の命と安全を守るためのルールです。 「小さい宿だから大丈夫」は危険な思い込み 相談者の方から、よくこんな言葉を聞きます。「客室は2~3室しかありません」「10人も泊まりません」しかし消防法は、単純に宿泊人数だけで決まるわけではありません。実際には、•建物の構造•階数•延床面積•客室数•用途などを総合的に判断します。そのため、小規模施設でも想定以上の消防設備が必要になるケースがあります。 消防設備費用が予算を狂わせる 旅館業開業で最も多い誤算の一つが、消防設備費用です。 自動火災報知設備 いわゆる「自火報」です。火災を自動的に感知し、警報を発する設備です。物件によっては数十万円規模の工事になることもあります。 誘導灯 避難口を示す設備です。ホテルでは当たり前に見かけますが、実際に設置する側になると、意外と費用がかかります。 非常用照明 停電時でも避難経路を確保するための設備です。築年数の古い建物では、追加工事が必要になるケースがあります。 消火器 最も身近な設備ですが、設置本数や場所にもルールがあります。「置いておけばいい」というものではありません。 開業計画を左右する「スプリンクラー問題」 消防法対応の中でも、特に大きなインパクトを持つのがスプリンクラーです。建物の規……

1.なぜ旅行業の行政書士が日本版DBSに取り組むのか

こんにちは。横浜市泉区・中田駅近くで開業する行政書士が、日本版DBS制度について、子どもと関わる事業者の方に向けて解説します。 このブログをお読みいただいている皆さまはご存じかと思いますが、私は行政書士になる前、運輸会社で勤務したのち旅行業の世界で37年間仕事をしてきました。添乗員として世界中を飛び回った時代。法人営業として企業や学校の旅行を担当した時代。企画旅行の造成や販売に携わった時代。そして今、立場は変わっても私が一貫して向き合ってきたのは「人の安心」でした。 行政書士として開業してからは、旅行業登録、旅館業許可、民泊・簡易宿所、観光法務など、これまでの経験を活かしながら、観光や旅行業、宿泊に関わる情報を発信しまた事業者の皆さまを支援してきました。 そのため、「田中さんが日本版DBS(こども性暴力防止法)を取り扱うのは少し意外ですね」と仲間から言われることがあります。 確かに一見すると、旅行業と日本版DBS。旅館業と児童福祉。まったく異なる分野のように見えるかもしれません。しかし私自身は、むしろ同じ根っこを持つテーマだと考えています。今日はそのお話をしたいと思います。 旅行業界で学んだ「安全は準備によって守られる」 旅行業の仕事は、単に旅行商品を販売することではありません。👉お客様の命と安全を預かる仕事です。添乗員時代には、「全員が無事に帰宅すること」が何よりも重要でした。貸切バスの手配。宿泊施設の選定。食事場所の確認。緊急時の対応。旅行業では、お客様には見えないところで数え切れないほどの準備と安全管理が行われています。 旅行が無事に終わることは当たり前。しかしその当たり前は、多くの人の責任と努力によって支えられているのです。 私は37年間の現場経験の中で、「問題が起きてから対応するのではなく、問題が起きないように備える」ことの大切さを何度も学びました。 日本版DBSにも共通する考え方 私が日本版DBS(こども性暴力防止法)の制度を知ったとき、最初に感じたのはその共通点でした。日本版DBSも、問題が発生してから対応する制度ではありません。「子どもたちが安心して過ごせる」「無事に帰宅できる」環境を作るために、事前に仕組みを整える制度です。 ・認定こども園。・放課後等デイサービス。……

横浜で旅館業を始めるなら必読!用途地域と建築基準法の落とし穴|第3話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区・中田駅)の行政書士のブログです。前回は、「事業計画と立地選び」 事業計画と立地選びのポイント|第2話についてお話ししました。 旅館業開業を目指す方の多くは、「良い物件を見つけたい」と考えます。 もちろん、それは間違いではありません。しかし実務の現場では、「良い物件だと思ったのに営業できなかった」というケースが少なくありません。その理由が、用途地域と建築基準法です。 旅館業許可の相談で行政書士が最も多く受ける質問も、👉「この物件で旅館業はできますか?」です。しかし、その答えは建物を見るだけでは分かりません。土地のルール建物の履歴現在の法令との関係それらを総合的に確認して初めて判断できます。今回は、旅館業開業を目指す方が最初にぶつかる「法規制の壁」についてお話ししたいと思います。 「良い物件」と「営業できる物件」は違う 旅行業時代、私は全国の旅館やホテルを見てきました。景色が良い。駅から近い。建物が魅力的。そんな理由で人気になっている施設もたくさんありました。しかし行政書士として物件を見ると、また違う視点が加わります。それは、「この建物で本当に営業できるのか」という視点です。実際に、物件契約後に相談を受け、調査した結果、想定していた旅館業営業が難しいことが判明するケースもあります。宿づくりは、物件取得から始まるように見えて、本当は法的に営業できるかの確認から始まるのです。 用途地域とは何か 旅館業を考える上で、まず確認しなければならないのが用途地域です。用途地域とは、都市計画法によって定められた👉「この地域ではどんな建物や事業が認められるか」というルールです。例えば、•第一種低層住居専用地域•第一種中高層住居専用地域•近隣商業地域•商業地域•準工業地域などがあります。同じ横浜市内でも、用途地域によって旅館業との相性は大きく変わります。 静かな住宅街だから向いているとは限らない 相談者の方から、行政書士はよくこんな言葉を聞きます。「静かな住宅街なので宿に向いていると思うんです」宿泊者目線では魅力的です。しかし、法務目線では別の見方になります。 住宅系用途地域では、周辺環境への……

横浜で失敗しない旅館業開業!事業計画と立地選びのポイント|第2話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区・中田駅)の行政書士のブログです。前回は、「なぜ今、旅館業なのか」旅行業出身の行政書士が語る宿づくりの第一歩|第1話についてお話ししました。 今回は実際の開業準備に入り、旅館業開業で最も重要な「事業計画」と「立地選び」についてお話しします。 行政書士が旅館業の相談を受けていて感じるのは、「許可が取れないケース」よりも、実は👉「物件選びで失敗しているケース」の方が多いということです。旅行業界でも、立地を間違えた施設が苦戦する姿を数多く見てきました。そして行政書士になった今は、さらにその前段階である「そもそも営業できない物件を契約してしまう」というケースも見ています。宿づくりは、👉実は物件選びの段階で大部分が決まっているのです。 旅館業開業で最初に考えるべきは「どんな宿を作りたいか」 旅館業開業を考えると、どうしても•許可•建築•消防に意識が向きがちです。 しかし私は最初に、必ずこう考え質問します。👉「どんなお客様に泊まってほしいですか?」です。例えば、•家族旅行向けの一棟貸し•インバウンド向けの宿•ビジネス客中心のホテル•古民家再生型の旅館•サイクリスト向けの宿により、必要な立地も建物も全く違います。旅行業時代も、売れる商品は「誰に売るか」が明確でした。宿泊業も同じです。 まずは、👉どこでどんな宿を作りたいのかを明確にすることが重要です。 「やりたいこと」を法務の言葉に翻訳する 旅館業を始めたい相談者の方の夢は、とても魅力的です。例えば、•「古民家でゆっくり過ごしてほしい」•「地域の人と交流できる宿にしたい」•「横浜らしい滞在体験を提供したい」こうした想いは宿づくりの原点です。しかし行政書士の立場から見ると、これを「どの制度で実現するか」に翻訳する必要があります。・旅館業なのか。・簡易宿所なのか。・あるいは別の形態なのか。制度によって、必要な設備や許可条件は大きく変わります。夢とルールの接点を探すことが、開業準備の第一歩です。 立地選びで失敗すると取り返しがつかない 実は「どこでも旅館業ができる」わけではない意外と知られていませんが、旅館業は……

横浜で旅館業を始めたい人へ!旅行業出身の行政書士が語る宿づくりの第一歩|第1話

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。 今回から、「旅館業開業完全ガイド」として、横浜市・神奈川県で旅館やホテル、簡易宿所などの宿泊業を始めたい方に向けて、開業準備から旅館業許可、そして開業後の運営までを実務目線でお伝えしていきます。古民家を宿にしたい。空き家を活用したい。小さなホテルを開業したい。ゲストハウスや簡易宿所を始めたい。民泊から本格的な宿泊事業へ進みたい。そんなとき、最初に考えたくなるのは、「どんな宿にしようか」ということかもしれません。しかし、宿づくりの実務では、その前に確認しておきたいことがあります。その物件で、本当に宿泊事業ができるのか。ここが旅館業開業の大切な第一歩です。第1話では、細かな許可基準を一つずつ説明するのではなく、「宿を始めたいと思ったとき、最初に何を確認すればよいのか」を整理します。 旅館業開業は「物件を決める前」から始まります 旅館業許可というと、「物件を借りる」↓「内装工事をする」↓「申請書を作る」↓「保健所へ申請する」という順番をイメージする方もいるかもしれません。しかし、実務では少し違います。旅館業開業は、物件を決める前から始まっています。なぜなら、どれほど魅力的な物件でも、宿泊施設として利用するには複数の確認が必要になるからです。例えば、 用途地域 建築基準法 消防 保健所の構造設備基準 周辺・近隣環境 必要となる改修工事 開業後の運営方法などです。「古民家だから宿に向いていそう」「以前店舗だったから改装すれば使えそう」「小さな建物だから簡易宿所なら大丈夫だろう」といった見た目だけでは判断できません。既存建物を旅館業施設へ転用する場合には、建築基準法上の適合確認が必要になることがあります。消防設備についても、建物の規模、構造、使い方などによって必要となる対応が変わります。そのため、物件契約→確認ではなく、確認→物件契約という順番を意識することが重要です。特に賃貸物件では、契約後に大きな改修が必要だと分かれば、予定していた開業資金やスケジュールが大きく変わることがあります。旅館業開業では、「借りられる物件」ではなく、「宿として使える物件か」を確認する。これが最初の実務ポイントです。 旅館業許可とは何か 旅館業とは……

横浜の宿泊業を“資産”に変える!行政書士が語るホワイト経営成功戦略|最終話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区・中田駅)の行政書士のブログです。 いよいよ、「簡易宿所・民泊 開業後の落とし穴」シリーズも最終回となりました。ここまで、順番に•民泊180日制限•OTA依存が危険•レビュー炎上の恐怖•ゴミ問題は命取り•清掃崩壊が招く悪循環•管理委託に潜む罠•現場不在が招く事故と崩壊•マンションの管理規約変更で危機に•消防の抜き打ち査察•価格競争地獄•インバウンド依存•旅行業法•地域共存について全13話でお話してきました。 一見するとバラバラなテーマに見えます。しかし実は、すべて一つにつながっています。それが、👉「ホワイト経営」です。 私が37年間の旅行業人生で見てきたもの 旅行業界で37年間仕事をしてきました。その中で、伸びる会社も、消えていく会社も見てきました。そこで感じたことがあります。それは👉「近道を探す会社ほど長続きしない」ということです。 宿泊業の成功は意外と地味 SNSでは、•満室経営•インバウンド特需•高収益民泊が目立ちます。しかし本当に長く続く宿は、意外なほど地味です。毎日、•清掃する•点検する•記録する•地域に配慮するその積み重ねです。 図解|宿が資産になる構造 【利益】 ↑【集客】 ↑【レビュー】 ↑【運営品質】 ↑【法令遵守・地域共存】私が思うに、宿泊業はこの順番です。多くの方は、利益から考えます。しかし本当は逆です。法令遵守と地域共存が土台になります。 ホワイト経営は遠回りではない よく、「そこまでやる必要がありますか?」という質問を受けます。しかし、私はこう考えています。👉「ホワイト経営は最大の利益戦略」です。なぜなら、トラブルが少なくなるからです。 長く続く宿は地域に応援されている 旅行業界で見てきた成功事例も同じでした。地域から嫌われる施設は、長続きしません。逆に、地域から応援される施設は強い。 行政書士として思うこと 行政書士の仕事は、許可を取ることではありません。本当に大切なのは、「続く仕組み」を作ることです。 これから旅館業を目指す方へ 今回のシリーズでは、民泊や簡易宿所を中心にお話ししてきました。……

地域と対立した宿はなぜ消えるのか?横浜の宿泊業と共存経営の現実|第13話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区)の行政書士のブログです。無事に民泊・簡易宿所の開業にこぎつけた後、待っているのは“運営の現実”です。法律・運営・地域トラブルの落とし穴を、実務視点で解説するシリーズです。ぜひ最後までお付き合いください。前回は、「民泊でツアー販売はNG?旅行業法違反になる危険な境界線」|第12話について解説しました。そして今回は、👉「地域との共存」についてお話ししたいと思います。このシリーズも、いよいよ最終話直前となりました。振り返ると、• ゴミ問題• レビュー炎上• 清掃品質• 消防設備• 管理規約• インバウンド依存• 旅行業法など、さまざまなテーマを扱ってきました。しかし実は、そのすべてに共通するものがあります。それが、👉「地域との関係」です。 宿泊業は地域の中で営業させてもらう仕事 宿泊業は単なる不動産賃貸ではありません。地域に外から人を呼び、その地域の中で営業させてもらう事業です。だからこそ、• 騒音• ゴミ• 路上喫煙• 深夜の出入りなどが発生すると、近隣住民との摩擦が生まれます。実際、宿泊業の相談を受けていると、行政処分よりも先に、「地域との関係悪化」で苦しくなるケースを数多く見てきました。 法律違反ではなくても嫌われることはある ここは重要なポイントです。例えば、法律上は問題ない運営だったとしても、• 挨拶をしない• クレーム対応が遅い• ゴミ置場が汚い• 共用部を占有するこうしたことが積み重なると、地域の印象は悪くなります。そして、「あの宿ができてから迷惑だ」という空気が生まれます。宿泊業で本当に怖いのは、行政指導だけではありません。👉「地域から応援されなくなること」なのです。 旅行業界で見てきた「消える観光事業」 旅行業時代、私は多くの観光地を見てきました。その中で長く続く施設には共通点がありました。それは、👉「地域との関係が良い」ことです。逆に、短期間で消えていった施設には、• 地域との対立• 苦情の放置• 一方的な利益追求が見られることもありました。観光事業は、地域から孤立すると続きません。これはホテルでも、旅館でも、民泊でも同じです。 横浜だからこ……