横浜の行政書士のアトリエから 4th page

横浜の空き家を壊す前に考えたい 地域資源としての古民家|第1話

こんにちは。横浜市泉区・中田駅を拠点に活動している行政書士の田中穂積です。私は旅行業界で37年間、多くの地域を訪れ、多くの旅館やホテルを見てきました。現在は行政書士として、旅館業や民泊の開業支援にも携わっています。その中で近年強く感じるのが、空き家や古民家を活用した宿づくりへの関心の高まりです。旅館業も、民泊も、地域活性化も、突き詰めれば「地域の魅力をどう活かすか」という話になります。そして私は、空き家を単なる問題として見るのではなく、👉地域の資源として活かす可能性にも注目しています。 そこで日曜日は少し肩の力を抜いて、古民家や空き家の活用について考えてみたいと思います。☕ 空き家は本当に「負動産」なのでしょうか 近年、空き家問題という言葉を耳にする機会が増えました。・人口減少・高齢化・相続さまざまな理由から全国で空き家が増えています。ニュースなどでは、管理されない空き家による倒壊リスクや景観悪化が取り上げられることも少なくありません。確かに、放置された空き家は問題になります。しかし私は、👉空き家を単なる「負動産」と考えるだけでは少しもったいないように感じています。なぜなら、その建物には、地域の歴史や記憶が残っているからです。 旅行者が求めているものは変わってきた 旅行業界にいた頃、旅行者が宿に求めるものは、大型ホテルや豪華な設備が中心でした。しかし近年は少し変化しています。旅行者は、地域らしさを求めるようになりました。 例えば、・古民家を改装した一棟貸しの宿。・地域の食材を使ったカフェ。・歴史ある町並みを活かした観光拠点。こうした場所には、新しいホテルにはない魅力があります。旅行者は、単に泊まる場所を探しているのではありません。👉その地域でしか味わえない体験を求めているのです。 空き家は観光資源になる可能性がある 私が旅館業の相談を受ける中でも、古民家を活用したいという声は年々増えています。もちろん、簡単な話ではありません。・宿にするなら旅館業法・民泊にするなら住宅宿泊事業法・カフェにするなら飲食店営業許可さらに、消防法や建築基準法も関わってきます。 しかし、だからといって不可能なわけではありません。実際に全国では、空き家だった建物が、宿やカフェと……

6.日本版DBS、放課後等デイサービス事業者が今から準備すべきこと

こんにちは。横浜市泉区・中田駅近くで開業する行政書士が、日本版DBS制度について、子どもと関わる事業者の方に向けて解説します。 前回の記事では、「認定こども園は日本版DBSで何が変わるのか」についてお話ししました。認定こども園は日本版DBSの中心的な対象事業者ですが、同じく重要な対象事業者として放課後等デイサービス事業所があります。実際に児童福祉の現場では、子どもと職員との距離が近く、送迎や個別支援など、日常的な関わりが多くなります。そのため、認定こども園とはまた違った視点で日本版DBSへの対応を考える必要があります。 今回は、👉放課後等デイサービス事業者が今から準備しておきたいポイントについて考えてみたいと思います。 放課後等デイサービスはなぜ日本版DBSへの対応が必要なのか 放課後等デイサービスは、障害のある子どもたちや発達に特性のある子どもたちを支援する重要な事業です。そのため、保護者から求められる信頼性も非常に高くなります。私は前職の旅行業界で37年間、「安全と信頼が事業の土台になる」ことを見てきました。これは児童福祉の世界でも同じです。 どれだけ良い支援プログラムがあっても、保護者から信頼されなければ事業は継続できません。日本版DBSは、まさにその信頼を支える制度の一つになると考えています。 職員採用の考え方が変わります 放課後等デイサービスでは、・保育士、・児童指導員、・理学療法士、・作業療法士、・言語聴覚士 など、さまざまな職種が働いています。今後は採用時においても、日本版DBSを前提とした対応が必要になってくるでしょう。 特に重要なのは、採用面接の段階から制度への理解を共有しておくことです。制度が始まって後から説明するよりも、最初から制度の存在を伝えておく方が現場の混乱は少なくなります。 送迎業務にも注意が必要 放課後等デイサービス特有の業務として、送迎があります。送迎車内では、職員と子どもが少人数で接する場面もあります。もちろん大多数の事業所では間違いなく適切に運営されています。しかし、日本版DBSが目指しているのは、問題が起きてから対応することではなく、問題が起きにくい環境を作ることです。 その意味では、送迎体制や記録方法についても見直しのきっかけになるかもしれま……

横浜の旅館業をスマート運営!予約システムと省力化の実践法|第8話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜市泉区・中田駅の行政書士のブログです。 前回は、「横浜で旅館業を始めるなら行政書士をどう使う?失敗しない専門家活用術|第7話」についてお話ししました。旅館業許可を取得し無事に開業できたとしても、そこで終わりではありません。むしろ宿泊業は開業してからが本番です。予約管理、顧客対応、チェックイン、清掃手配、レビュー管理。これらを毎日確実に回し続けなければなりません。今回は、旅行業37年の経験と行政書士の視点から、「小規模宿でも実践できるスマート運営」について考えてみたいと思います。 宿は開業してからが本番 まず最初にお伝えしたいのは、旅館業許可はゴールではないということです。図にするとこうなります。 【旅館業経営の流れ】旅館業許可取得↓予約受付↓宿泊↓レビュー投稿↓再予約↓利益つまり、許可取得はスタート地点です。宿泊業は、その後の運営品質によって結果が大きく変わります。 OTA(予約サイト)は敵ではない 現在の宿泊業では、・楽天トラベル・じゃらん・Booking.com・Agoda・ExpediaなどのOTA(Online Travel Agent)の活用が一般的です。旅行業界では昔から、「OTAは手数料が高い」と言われることがあります。確かに送客手数料はどの予約サイトからでも発生します。しかし私は旅行業37年の経験から、OTAを悪者にする必要はないと考えています。なぜなら、開業したばかりの宿にとって、OTAは集客力そのものだからです。開業時の知名度ゼロの状態からでも、世界中の旅行者へ宿を販売できる。これは非常に大きなメリットです。 OTAのメリットとデメリット まずメリットです。・集客力がある・知名度がなくても販売できる・外国人旅行者にもアプローチできる・レビューが蓄積される 一方でデメリットもあります。・送客手数料が発生する・価格競争に巻き込まれやすい・OTA依存になる危険がある 重要なのは、OTAを利用しながらも依存しすぎず直販を増やしていくことです。 サイトコントローラーは宿の生命線 旅行会社時代、私はオーバーブッキングの恐ろしさを何度も見てきました。満室だと思っていたのに予約が入ってしまう。……

5.認定こども園は日本版DBSで何が変わるのか

~園長先生と運営法人が今から準備したいこと~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅近くで開業する行政書士が、日本版DBS制度について、子どもと関わる事業者の方に向けて解説します。 前回の記事では、「日本版DBSの対象事業者とは?~自分の施設が対象か確認してみよう~」についてお話ししました。認定こども園や保育所、放課後等デイサービス事業所など、多くの児童福祉事業者が制度の対象となる可能性があることをご理解いただけたのではないでしょうか。 しかし実際に対象事業者だと分かると、「結局、うちは何を準備すればいいのか?」という疑問が出てきます。私も行政書士としてご相談を受ける中で、制度そのものよりも、実際の運用や準備についての質問が増えてきています。 今回は、義務対象事業者の代表格ともいえる「認定こども園」に焦点を当てながら、日本版DBSによって何が変わるのか、そして園長先生や運営法人が今から何を準備すべきなのかを実務の視点から考えてみたいと思います。 日本版DBSで認定こども園は何が変わるのか まず押さえておきたいのは、認定こども園は制度の中心的な対象事業者の一つになるということです。つまり、「様子を見てから考えよう」では済まない可能性があります。制度開始後は、子どもと接する職員に関する確認手続きや、園としての管理体制整備が求められることになります。重要なのは、確認作業そのものではありません。その情報をどう管理し、どう運用するかです。園長先生が最初に悩むのは職員対応私が今後最も相談が増えると予想しているのは、職員への説明です。制度そのものより、「職員にどう説明するのか」が現場では大きな課題になります。例えば、・なぜ確認が必要なのか・個人情報はどう扱われるのか・同意はどう取得するのか・既存職員はどうなるのかこうした疑問は必ず出てきます。制度への理解が不十分なまま進めると、職員との信頼関係に影響する可能性もあります。 実は見落とされがちな個人情報管理 もう一つ重要なのが個人情報管理です。日本版DBSで扱う情報は、極めて慎重な取扱いが求められる情報です。そのため、単に制度対応するだけではなく、園として、・誰が管理するのか・どこに保管するのか・閲覧権限をどうするのかといったルール整備が必要になります。私は行政書士として、むしろこちらの方が……

横浜で旅館業を始めるなら行政書士をどう使う?失敗しない専門家活用術|第7話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜市泉区・中田駅の行政書士のブログです。 前回は、「横浜で旅館業開業にいくら必要?融資・補助金・資金計画の現実|第6話」についてお話ししました。旅館業の開業を考え始めると、多くの方が最初に悩むのは物件探しです。そして次に、保健所、消防署、建築基準法、融資、許可申請など、次々と課題が出てきます。そんな時によく聞かれるのが、「行政書士は何をしてくれるのですか?」という質問です。 今回は、旅館業開業における行政書士の役割と、失敗しない専門家活用術についてお話ししたいと思います。 行政書士は申請代行業者ではありません 行政書士というと、「書類を作る人」というイメージを持たれることがあります。もちろん申請書類の作成は重要な仕事です。しかし旅館業開業において本当に重要なのは、申請書を作ることではありません。むしろ、👉「その物件で本当に開業できるのか」を事前に見極めることです。 私が最初の相談で確認するのも、・所在地・用途地域・建物の用途・図面・資金計画です。 申請は最後の工程であり、開業準備の大部分はその前にあります。 相談のタイミングが早い人ほど失敗しない 実務では、物件契約後に相談されるケースがあります。しかし、「契約してしまった後」では選択肢が限られます。例えば、・旅館業営業が難しい用途地域だった・消防設備費用が予想以上だった・用途変更が必要だった・融資計画が成り立たなかったこうした問題は、契約前なら回避できた可能性があります。 だからこそ私は、「契約前に相談してください」とお伝えしています。行政書士を最も有効活用できるタイミングは、申請前ではなく、物件選定の段階なのです。 旅行業出身だから見えること 私は旅行会社で37年間、数多くの宿泊施設を見てきました。その経験から感じるのは、許可が取れる宿と、成功する宿は違うということです。法的に営業可能でも、・立地・導線・客層・競合環境によって結果は大きく変わります。旅館業許可はスタートラインです。開業後にどう運営していくかまで考えることが大切です。 今や専門家はチームで考える時代 旅館業開業では、行政書士だけで完結しないこともあります。例え……

4.日本版DBSの対象事業者とは?

~自分の施設が対象か確認してみよう~ こんにちは。横浜市泉区・中田駅近くで開業する行政書士が、日本版DBS制度について、子どもと関わる事業者の方に向けて解説します。 前回は、「日本版DBSはいつから始まるのか」についてお話ししました。施行日が近づくにつれ、事業者の皆さまにとって大切になるのが、👉「うちは対象になるのだろうか?」という問題です。 ニュースなどで日本版DBSという言葉を聞く機会は増えてきましたが、実際には、「認定こども園は対象らしい」「学習塾はどうなんだろう」「うちの事業所は対象になるのかな」と感じている方も多いのではないでしょうか。 今回は、日本版DBSの対象事業者について、現時点で公表されている内容を整理しながら見ていきたいと思います。 日本版DBSには二つの対象区分がある まず知っておきたいのは、日本版DBSには、「義務対象事業者」と「認定対象事業者」の二つがあることです。 ここを混同してしまうと、制度の理解を誤る可能性があります。まずはその違いを整理しておきましょう。 義務対象事業者とは 義務対象事業者とは、👉法律により日本版DBSへの対応が求められる事業者です。現時点では、・認定こども園・保育所・地域型保育事業・放課後児童クラブ・放課後等デイサービス・児童発達支援事業所などが中心になります。 いずれも、子どもと日常的かつ継続的に接する機会の多い事業者です。制度施行後は、必要な対応を行うことが求められることになります。 認定対象事業者とは 一方で、学習塾やスポーツクラブなどについては、現時点では義務対象ではありません。しかし、👉一定の基準を満たした事業者が認定を受ける制度が予定されています。例えば、・学習塾・英会話教室・スイミングスクール・サッカークラブ・ダンススクール・習い事教室などが想定されています。 将来的には、保護者から👉「日本版DBS認定を受けていますか?」と尋ねられ利用検討の判断となる時代が来るかもしれません。 その意味では、義務対象でなくても無関係とは言えない制度だと考えています。 なぜ対象事業者の確認が重要なのか 新しい制度が始まる時、いつも最も危険なのは、「うちは関係な……

横浜で旅館業開業にいくら必要?融資・補助金・資金計画の現実|第6話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区)の行政書士のブログです。 前回は、横浜の旅館業許可申請を解説!保健所審査と必要書類の実務|第5話についてお話ししました。物件が決まり、保健所や消防署との事前相談も進み、いよいよ開業が見えてくると、多くの方が次に直面するのが「お金」の問題です。 ・旅館やホテルを開業したい。・古民家を改修して宿にしたい。・地域に人を呼び込む観光事業を始めたい。その想いは素晴らしいものです。しかし実際の開業相談では、必ずと言っていいほど「結局いくら必要なのですか?」という質問が出てきます。旅館業開業で最も大切なのは、実は許可申請そのものより、しっかりとした資金計画かもしれません。今回は、旅館業開業に必要なお金について、旅行業37年の経験と行政書士の視点から考えてみたいと思います。 旅館業開業で必要になるお金とは 旅館業開業では、想像以上に多くの費用が発生します。代表的なものを挙げると、・物件取得費・改修工事費・消防設備工事費・家具・備品購入費・広告宣伝費・ホームページ制作費・運転資金などです。 特に既存物件を宿泊施設へ転用する場合、消防設備や建築基準法への対応費用が大きくなるケースもあります。また、開業後すぐに満室になるとは限りません。そのため、数か月分の運転資金を確保しておくことも重要です。 融資は悪いことではない 開業相談の中で、「借金はしたくない」という声を聞くことがあります。もちろん自己資金だけで開業できれば理想です。しかし、宿泊業は初期投資が大きい業種です。現実的には、融資を活用しながら事業を立ち上げるケースが多くなります。 代表的なのが、日本政策金融公庫の創業融資です。無担保・無保証で利用できる場合もあり、創業時の資金調達先として広く活用されています。一般的には、総事業費の3分の1程度の自己資金があると、融資審査時に事業計画の説得力が増すと言われています。 融資担当者が見ているのは「返済できるか」 実は、金融機関が最も気にしているのは、建物の立派さではありません。「返済できる事業なのか」という点です。 私は旅行業界で37年間、旅行商品を販売し、宿泊施設と関わってきました。その経験から言えるのは、宿泊施設は……

3.日本版DBSはいつから始まる?

~事業者が押さえておきたいスケジュール~ 横浜市泉区・中田駅近くで開業する行政書士が、日本版DBS制度について、子どもと関わる事業者の方に向けて解説します。 前回は、「日本版DBSとは何か ~子どもと関わる事業者が知っておきたい新制度~」についてお話ししました。 日本版DBSは、子どもたちの安全を守るために創設される新しい制度です。しかし実際に問い合わせを受ける中で多いのは、制度の内容そのものよりも、「いつから始まるのですか?」「何を準備しておけば良いのですか?」というご質問です。 実は日本版DBSについては、すでに施行に向けた準備が少しずつ始まっています。申請手続きではGビズIDの活用が予定されており、対象となる事業者の皆さまは、早めに取得準備を進めておくと安心です。 「2026年12月施行だからまだ先の話」と思われるかもしれません。しかし私は旅行業界で37年間、数多くの制度改正や法改正を見てきました。そしていつも感じるのは、制度そのものより、👉施行までの準備期間の使い方が重要だということです。 旅館やホテルでは宿泊者の安全を。旅行業では旅の安全を。そして保育や教育、福祉の現場では子どもたちの安全を。分野は違っても、安全と信頼が事業の土台であることに変わりはありません。 今回は、日本版DBSがいつから始まり、事業者は施行日までに何を準備していく必要があるのかを整理してみましょう。 日本版DBSとは何のための制度なのか 日本版DBSは、子どもと接する仕事に従事する人について、子どもと保護者の安心と安全のために一定の性犯罪歴の確認を行う制度です。正式には、「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」といいます。名前だけでも長いですね。そのため一般的には、「日本版DBS」という呼び方が定着しています。制度の目的は、子どもへの性暴力を未然に防ぎ、👉安心して子どもを預けられる環境をつくることです。 施行日はいつなのか 法律はすでに成立しています。そして施行日は、2026年12月25日とされています。「まだ先だから大丈夫」と思われるかもしれません。しかし実務的には、むしろ今から準備を始める必要があります。 なぜ今から準備が……

横浜の旅館業許可申請を解説!保健所審査と必要書類の実務|第5話

こんにちは。旅行会社で37年間、「旅を売る現場」に携わり、現在は「宿を創るお手伝い」をしている横浜(泉区・中田駅)の行政書士のブログです。前回は、「消防法対策」旅館業許可で苦戦する消防法対策!開業前に知るべき実務|第4話についてお話ししました。旅館業開業を目指す方にとって、用途地域、建築基準法、消防法と並ぶ大きな関門があります。それが、👉保健所による旅館業許可審査です。私も横浜市泉区・中田駅近くで行政書士事務所を運営しておりますが、旅館業の開業、運営のご相談を受ける際にまず確認するのが、「この物件で本当に許可が取れるのか」という点です。そしてその判断に大きく関わるのが保健所なのです。 保健所は何を審査しているのか 旅館業許可というと、「書類を出せば許可がもらえる」と思われることがあります。しかし実際は違います。保健所が見ているのは、単なる書類ではありません。👉宿泊者が安全かつ衛生的に利用できる施設かどうかです。例えば、•客室の構造•採光や換気•洗面設備•トイレ•入浴設備•清掃管理体制などが確認されます。つまり、「営業したい」ではなく、「営業できる施設になっているか」が問われるのです。 図面がすべてのスタートになる 旅館業許可申請で最も重要な書類は何か。私は迷わず図面と答えます。相談時にも、まず図面を見せていただくことがほとんどです。図面を見ることで、•客室数•避難経路•水回り•フロント位置•共用部分などが分かります。保健所との協議も、図面がなければ始まりません。逆に言えば、図面の段階で多くの問題が発見できます。 意外と多い「工事後のやり直し」 実務でよくあるのが、工事を先に進めてしまうケースです。しかし、工事完了後に保健所から「この配置では難しいです」と言われることがあります。そうなると、壁の位置を変更したり、設備を追加したり、大きな費用が発生することがあります。だからこそ、👉事前相談が重要なのです。 必要書類は思ったより多い 旅館業許可申請では、申請書だけ提出すれば良いわけではありません。物件によって異なりますが、例えば、•申請書•施設の図面•付近見取図•建物に関する資料•消防関係書類•法人関係書類などが必要になります。さらに補足資料の提出を求められることもあります。……

2.日本版DBSとは何か~子どもと関わる事業者が知っておきたい新制度~

こんにちは。横浜市泉区・中田駅近くで開業する行政書士が、日本版DBS制度について、子どもと関わる事業者の方に向けて解説します。前回の記事では、「なぜ旅行業の行政書士が日本版DBSに取り組むのか」についてお話ししました。 今回は、そもそも日本版DBSとはどのような制度なのか。そしてなぜ今、多くの事業者が関心を寄せているのかについて考えてみたいと思います。 認定こども園や放課後等デイサービスなどの事業者はもちろん、将来的には学習塾やスポーツクラブなど、子どもと関わる事業者にとっては無関係ではない制度です。 まずは全体像から見ていきましょう。 日本版DBSとは何か 日本版DBSとは、子どもと接する業務に従事する職員等について、一定の性犯罪歴の有無を確認する仕組みです。正式には「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」といいます。非常に長い名称ですが、一般には「日本版DBS(Disclosure and Barring Service)」と呼ばれています。 この制度は、イギリスのDBS制度を参考に創設されたもので、子どもへの性暴力の未然防止を目的としています。制度の中心にあるのは、👉「問題が起きてから対応するのではなく、事前にリスクを減らす」という考え方です。 なぜ日本版DBSが創設されるのか 近年、子どもに対する性犯罪や性暴力に対する社会的関心は高まっています。その中で、子どもと接する仕事に就く人について、一定の確認を行う必要性が議論されてきました。 保護者にとって、👉子どもを預ける施設や事業者は安心できる存在でなければなりません。また事業者にとっても、安全な環境づくりは重要な責任の一つです。 日本版DBSは、子どもたちの安全を守るだけでなく、👉事業者の信頼性向上にもつながる制度として位置づけられています。 どのような事業者が関係するのか 現時点で対応が必要とされているのは、・認定こども園・保育所・放課後児童クラブ・放課後等デイサービス・児童発達支援事業所など、👉子どもと日常的に関わる義務対象事業者です。 また今後は、・学習塾・スポーツクラブ・英会話教室・習い事教室などについても……